3月31日発表【AEHR】決算_エア・テスト・システムズ

米国株の四半期決算
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先日発表されたエア・テスト・システムズ(Aehr Test Systems / AEHR)の1月締め四半期決算(2022年度第3Q)について、アナリスト予想とも比較しつつ内容をまとめていきます。

エア・テスト・システムズの事業内容や年次決算などをまとめた記事はこちらにあります。

1. アナリスト予想との比較

最近はアナリスト予想をクリアし続けています。
ただ今回に関しては、EPS自体は上昇しているものの、予想通りの数値という結果になりました。

AEHRのEPS・売上_アナリスト予想と実績比較_2202

次は、実際の売上高と利益額がどのように推移しているのかを見ていきます。

2. 四半期ごとの売上高と純利益(損失)の推移

AEHRの売上高・純利益(損失)_2202

これは、四半期ごとの売上高と純利益をまとめた表です。
(単位:千ドル)

今四半期(2022年度第3Q。12月~2月)の売上は前年同期比190%増加、そして735千ドルの赤字から2,243千ドルの黒字に転換しました。
これで4四半期(12ヶ月間)連続で黒字を達成したことになります。

前年同期と比べて事業に関する費用は増加しているものの、その増加率は63%で、売上の成長率よりかなり小さい結果です。

また、粗利率も36%から42%へ上昇しており、収益性はかなり改善されています。

3. その他の補足

3-1. 予約・バックログ

2022年2月末時点のバックログは2,690万ドルで、前四半期終了時点(2021年11月末時点)から920万ドル減少(25%減少)しました。

また、2022年度第3Qの予約は600万ドルで、こちらは前四半期から2,310万ドル減少(79%減少)しています。

予約、バックログともに、前四半期から大きく減少する結果です。

3-2. 9ヶ月間の比較

2022年度第1Q~第3Qの9ヶ月を前年同期と比較すると、売上は8,962千ドルから30,540千ドルへ増加(241%増加)しています。

また、2021年度第1Q~第3Qの2,594千ドルの赤字に対し、2022年度の同期間は3,656千ドルの黒字となりました。

事業そのものの成果を計る営業利益・損失も見てみましょう。
2021年度第1Q~第3Qには、4,783千ドルの営業損失が出ています。
しかし2022年度の同期間は、1,980千ドルの営業利益が発生しました。
事業はかなり健全化してきています。

また、粗利率は28%から43%へ大きく上昇しています。

3-3. CEOコメント・ガイダンスについて

以前と同様、EV(電気自動車)市場の炭化ケイ素デバイス(SiC。シリコンカーバイド。従来のシリコン半導体よりも優れた特性を持つとされ、電気自動車搭載に適している)への関心・需要が引き続き強いと語っており、この需要・市場の拡大は”今後8年間で少なくとも10億ドルの市場機会”に繋がるとしています。

また、シリコンフォトニクステストやバーンイン市場の回復は続いており、DiePakキャリアに関しても注文を受けたことを語りました。

しかし、ガイダンス自体は以前発表した内容を繰り返しています。

アナリスト予想の売上(※Yahoo!financeより。2022年4月1日閲覧)は、第4Q 20.13百万ドル(20,130千ドル)、通年 50.53百万ドル(50,530千ドル)で、ほぼこのガイダンス内容に沿った数値です。

4. まとめ

エア・テスト・システムズ(AEHR)の2022年度第3Qは、引き続き好調な内容となりました。
一時は赤字続きとなっていましたが、今四半期含め4四半期連続の黒字を達成しています。
また、EVの拡大による大きな市場機会をどれだけ獲得できるのか、期待したい内容です。

ただ、予約とバックログが前四半期よりも減少している点が気になります。
次回決算で再び増加に転じることができるか、注意しておきたいと思います。

(エア・テスト・システムズの事業内容や年度末の決算書分析を行った記事もこちら↓にあります)

今回の記事はAehr Test Systemsの決算書及び四半期レポート、コーポレートサイトを参考に作成しました。少しでもお役に立てたら嬉しいです。
また、記事の内容はあくまでクロの考え・判断を中心に構成されているため、投資の際はご自身の判断の上、自己責任で行ってくださいますよう、お願いいたします。

過去の分析記事はこちらに一覧化しています。

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