2022年8月に発表されたリビアン・オートモーティブの最新決算、生産台数見込みや予約台数、ガイダンスなどをまとめました。
1. リビアン・オートモーティブとは
リビアン(リヴィアン)・オートモーティブ(Rivian Automotive Inc / RIVN)は、2021年11月にIPOしたEV(電気自動車)ベンチャーで、一時は次期テスラとも呼ばれていました。
消費者向けSUV、ピックアップトラック、商業市場向けバンを開発しており、特にAmazonの出資と大口受注で注目を集めています。
■リビアンの銘柄分析はこちらにまとめています。
2. 決算・トピックス
2-1. EPS・売上・損失
リビアン・オートモーティブの今四半期のEPSは-1.62ドル、売上は364百万ドルでした。
これはアナリスト予想をクリアする数値です。
(アナリスト予想はEPS-1.63ドル、売上335.378百万ドル※TradingViewより。2022年8月16日閲覧)
ただ、営業損失は1,708百万ドル、最終的な純損失は1,712百万ドルと、赤字がかなり大きい結果となっています。
2-2. 生産台数
2022年度第2Q(4月~6月期)の生産台数は4,401台で、生産開始以来8,000台を製造しました。
また、今四半期の納入台数は4,467台です。
予想通りに生産が進んでいるとしており、今回の決算でも年間の生産ガイダンス25,000台に変更はないと述べました。
先日決算を発表したルーシッド(LCID)は、サプライチェーンの問題などを理由に年間の生産見込み台数が半減してしていましたが、リビアンは強気な内容となっています。
また、米国の12を超える都市で商業用バン(EDV700)を展開したとしています。
2-3. 予約台数
2022年6月末時点での消費者からの予約台数は、98,000台だと発表されました。(商業用のバンは含まない数値)
また、Amazonからの予約台数は変わらず10万台となっています。
2-4. EV充電スタンド
リビアンは”Rivian Adventure Network”と名付けた自社製のEV充電スタンドネットワークを立ち上げました。
このプロジェクトでは、まずアメリカとカナダの主要な高速道路600ヶ所に、3,500台の急速充電器を設置することを目標としています。
2-5. 予測・ガイダンス
2022年通年での生産見込み台数を25,000台と維持したものの、損失が増加する予測となっています。
具体的には調整後EBITDAを-4,750百万ドルから-5,450百万ドルへ変更しました。
この変更は、インフレやサプライチェーンの問題などが要因となっています。
3. まとめ
リビアン・オートモーティブ(RIVN)は、ルーシッド・グループ(LCID)とは対称的に生産見込み台数を維持しました。
EVベンチャーとして生産台数(納入台数も含め)はかなり重要視されるので、この点はひとまず安心といったところです。
次回決算でも、最低限、同様のガイダンスに期待したいと思います。
ただ、生産見込みは変更しなかったリビアンも、”コスト増加による損失拡大”をアナウンスしている点には注意したいです。
記事の内容はあくまでクロの考え・判断を中心に構成されているため、投資の際はご自身の判断の上、自己責任で行ってくださいますよう、お願いいたします。
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