月曜急落【TSLA/CRWD】人気銘柄に何があったのか?

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2021年11月15日の月曜日、テスラ(Tesla Inc / TSLA)とクラウドストライク・ホールディングス(CrowdStrike Holdings, Inc. / CRWD)の株価が急落しました。

一体何があったのか、まとめていきたいと思います。

  • イーロン・マスク氏は次々と株を売却
  • モルガン・スタンレーが目標株価を引き下げ

1. 各企業概要

1-1. テスラ

テスラは人気の高いEVメーカーです。
洗練された自動車デザイン、機能に加え、CEOであるイーロン・マスク氏のカリスマ性も相まって、非常に注目が集まっています。

先日の四半期決算は好調で、生産能力向上のため、新規工場建設を行っていることも発表されました。

1-2. クラウドストライク

クラウドストライクは、クラウド型のサイバーセキュリティを手掛ける企業です。

インストールされる”エージェント”は脅威の検知・防御を行うだけでなく随時データ収集をしており、AIアルゴリズムなどを用いてそれらを分析することで、膨大なデータベース(つまりサイバー攻撃への対応力)が成長し続けていくのが特徴です。

クラウドストライクの事業内容や年次決算についてまとめた記事はこちらにあります。

2. テスラの株価急落理由

2-1. 株式売却アンケート

テスラのCEOであるイーロン・マスク氏は、Twitterやメディアでの発言が度々問題視されたり、大きなニュースとなったり、株価に大きな影響を与えたりしてきました。

今回も2021年11月6日に”保有するテスラ株の10%を売却するべきか”というアンケートをTwitter上で行い、売却を支持するという回答が過半数を占めたことで、テスラの株価は急落していました。

今回の続く下落は、まさにイーロン・マスク氏が10%を目指して日々売却を行っていることに起因しています。

2-2. 売却額と残額は?

Twitterの投票を受け、まずは11月10日に約450万株(約50億ドル相当)が売却されました。
(正確には約360万株(約40億ドル相当)を売却した後、一旦ストックオプションで約220万株を取得し、更に約93万4000株(約11億ドル)の売却を行った)

そしてその後、11日に約64万株11月12日に約120万株を売却しました。

つまり先週の時点で約634万株を売却(報道によって多少ズレがあるが630~640万株程度は間違いなく売却している)しているということになります。

なお、Twitterアンケート時点での”イーロン・マスク氏が保有するテスラ株式の10%”は”約1,700万株”に相当するとされています。
先週売却したのは、この1,700万株の約37%にすぎません。

「保有株の10%を売却する」というアンケートの結果を実行するには、更に追加で約1,000万株を売却する必要があり、まだまだテスラ株は大きく上下しそうです。

2-3. その他

前述したイーロン・マスク氏の株式売却が株価急落の主な要因だと考えられますが、最近は他のEVメーカーも少しずつ目立ってきています。

特に話題性が大きいのは先日IPOしたばかりのリビアン(RIVN)です。
同じEVとはいえ、税金の安さで人気のピックアップトラックを扱い少々路線が異なるリビアンですが(SUVの扱いもある)、EVメーカーに投資したいという時の選択肢としてテスラ以外の候補が新たに生まれることで、投資資金が分割される可能性が出てきています。

3. クラウドストライクの株価急落理由

クラウドストライクの株価急落の主な理由は、モルガン・スタンレーのアナリストが目標株価を”247ドル”に引き下げたことによるものです。
クラウドストライクの金曜日の株価は約284ドルだったため目標株価とは非常に乖離することとなり、株価は大きく下落しました。

モルガン・スタンレーはどうやら、センチネルワン(S)やマイクロソフト(MSFT)との価格競争で収益性が低下しているのではないかという見方をしているようです。

なお、クラウドストライクの次の決算発表は12月1日に予定されています。
果たして本当に価格競争に直面して打撃を受けているのか(売上成長に大きな陰りがあるのか)注意しておきたいと思います。

4. まとめ

テスラ(TSLA)の株価は多少上下することを予測していた人々も多いと思いますが、クラウドストライク(CRWD)の急な下落には驚きました。

安く保有できるチャンスでもありますが、クラウドストライクは業績に少々不安を感じさせる下落理由なので、投資判断は慎重に行いたいところです。
今回の騒動で既に多少の業績悪化や不安を織り込んだ株価になったと考えていますが、決算で改めて売上の成長率低下が発表された場合は更なる下落の可能性があります。

テスラに関してはひとまず業績の心配はないと考えていますが、イーロン・マスク氏の株式売却がまだまだ予定数の半分にも到達していないという事実を見ると、ボラティリティの高い状態は続きそうです。

その後の経過をまとめた記事もこちらにあります。

記事の内容はあくまでクロの考え・判断を中心に構成されているため、投資の際はご自身の判断の上、自己責任で行ってくださいますよう、お願いいたします。

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