シースリー・エーアイ2021年4月四半期決算+一部年次【AI】顧客数・稼働数が増加

米国株の四半期決算
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6月2日に発表されたシースリー・エーアイ(C3.ai Inc / AI)の決算(2021年第4Q)について、アナリスト予想とも比較しつつその内容をまとめていきます。
【2021年版】シースリー・エーアイの事業内容や年度末決算について分析した記事はこちらにあります

1. アナリスト予想との比較

前回、今回どちらもアナリスト予想を上回るEPSを達成しています。
まだ赤字続きのためEPSもマイナスですが、予想よりは赤字が小さかったという結果です。

AIのEPS_アナリスト予想と実績比較

次は、実際の売上高と損失額がどのように推移しているのかを見ていきます。

2. 四半期ごとの売上高と純利益(損失)の推移

AIの売上高・純利益(損失)

(単位:百万ドル)

今回の2021年4月末締めの四半期は、前年同期比で26%の売上増加となりました。粗利益率もほぼ変わらず、同様に26%の増加です。また、純損失額も前年同期比で21%減少しています。なお、この前年同期(2020年2~4月)の純損失額は約30百万ドルでした。

3. その他の補足

3-1. 顧客数・分野の拡大

第4Q末時点で顧客数が89社に増えました。これは前年比(2020年第4Q末の49社と比較)で82%の増加です。同じく第4Q末には91個のアプリケーションが稼働しており、既に11の業界へ拡大しています。

運用規模もますます大きくなっており、第4Q末時点で800以上の企業・企業外のデータソースと統合され、1日あたり15億以上の予測を処理し、1日あたり305億以上の機械学習機能を評価しているとされています。

3-2. Shellとの契約延長

2021年6月1日にオランダ・イギリスの石油企業”Royal Dutch Shellロイヤルダッチシェルとの契約が更新され、シースリー・エーアイの株価は大きく上昇しました。

シースリー・エーアイはRoyal Dutch Shellのビジネスに対しての取り組みはもちろん、2021年Royal Dutch Shell、Baker Hughes(アメリカの石油サービス会社、ベーカー・ヒューズ)、Microsoftの3社と共に「Open AI Energy Initiative」というAIソリューションによるオープンエコシステムを立ち上げています。
これは、シースリー・エーアイ、Baker Hughesの”BHC3 AI Suite”と、Microsoftの”Microsoft Azure”というクラウドプラットフォームを利用して、エネルギー事業者や各プロバイダー、ソフトウェアベンダーが、新しいAIや物理ベースのモデル、モニタリング、診断などを作成できる、相互運用可能なソリューションを提供するためのフレームワークです。

4. まとめ

シースリー・エーアイ(C3.ai Inc)はまだまだ赤字が続いていますが、様々な産業での顧客が増え、売上高は増加を続けています。また、大きな差ではないものの、アナリスト予想を超える四半期決算を連続で出しており、市場の期待にもある程度応えていると言えます。とはいえ、今回の決算(年間数値含め)劇的に良い内容というわけではありませんでした。

また、キャッシュフローはまだまだといった内容ですが、IPOしたばかりの成長途中の企業なので仕方ありません。

売上高が増加し続けていることや事業内容から期待している銘柄なので、ロックアップ(2021年6月6日まで)後の株価の変動を見つつ、リスクヘッジを念頭に(ポートフォリオ内の比率を抑えて)購入したいと思います。

今回の記事は2020~2021年のC3.ai Incの決算書及び四半期レポート、コーポレートサイトを参考に作成しました。少しでもお役に立てたら嬉しいです。
また、記事の内容はあくまでクロの考え・判断を中心に構成されているため、投資の際はご自身の判断の上、自己責任で行ってくださいますよう、お願いいたします。

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