ライオット・ブロックチェーン【RIOT】銘柄分析_北米最大のマイニング施設を保有

米国株の年次決算書・銘柄分析
スポンサーリンク

ライオット・ブロックチェーン(Riot Blockchain Inc. / RIOT)の決算書(10-K)分析やニュースについてまとめました。クロの判断は以下の通りです。

  • 安定性(資金繰り)
  • 収益性
  • 経営の効率
  • 成長への期待

それでは見ていきましょう。

1. Riot Blockchain Inc.(RIOT)について

1-1. 業種

仮想通貨(暗号資産)マイニング、ホスティングサービス

1-2. 事業の概要

ライオット・ブロックチェーンは、ビットコインのマイニングを行う企業で、テキサス州ロックデールにあるウィンストーン施設は北米で最大のビットコインのマイニング施設であるとされます。
元々はBioptix Inc.という社名でバイオテクノロジー関連事業を行っていましたが、現在こちらは行っていません。

ライオット・ブロックチェーンの事業内容として”ビットコインとイーサリアムのマイニングに従事する”としているWebサイトもありますが、2021年末の決算書や、公式サイト(2022年3月30日閲覧)では、”ビットコインのマイニング企業”とされています。

また、売上のほとんど(2021年度の実績では86%)はビットコインのマイニングから生まれていますが、データセンターのホスティングサービス、エンジニアリング事業からの収益も得ています。

マイニング事業では2021年度に3,812BTCを採掘しており、前年の1,033BTCから269%増加しました。
採掘速度を表すハッシュレートは3.9EH/s(2022年2月時点)とされ、2023年1月までに12.8EH/sになると予想しています。
なお、この予想ハッシュレートは度々上方修正された数値なので、ある程度信頼しても良いかもしれません。

ちなみに一年程前のプレスリリースでは、2021年内に5EH/sとなる予測も出していましたが、これは程なくアナウンスされなくなりました。

また、マイニング機器の冷却効率を高めるため(機器の寿命延長やマイニングの効率上昇にもつながる)液浸冷却にも取り組んでいます。
液浸冷却は、従来の空冷式よりも効率の良い熱放散が可能です。

1-3. チャート

ライオット・ブロックチェーンの株価チャートはこのようになっています。
価格の変動は比較的大きく、他のマイニング銘柄と同様、全体的にビットコインに連動する傾向があります。(2022年4月3日時点)

2. 決算書(10-K)の分析

2-1. 経営の安全性(資金繰り)

  • ひとまずの資金繰りは問題なし
  • 株式発行によって自己資本比率は高い
  • まだ事業から現金を生み出せていない
    ※マイニング報酬は現金ではなくビットコイン

2-1-1. 流動資産・固定資産に関する比率

RIOT貸借バランス_2021

(単位:百万ドル)

貸借バランスは”安定タイプ”です。

株式発行による増資、ウィンストーンのマイニング施設買収のための株式発行で、純資産は増加しています。

流動比率は522%、当座比率は308%となっており、ひとまずの資金繰りには問題ありません。

固定比率も71%と良好な数値です。

2-1-2. 資本の比率

自己資本比率は89%と非常に高いです。
株式発行による自己資本の増加が影響しています。

2-1-3. キャッシュフロー

営業活動がマイナス、投資活動がマイナス、財務活動がプラスという組み合わせで、フリーキャッシュフローはマイナスです。

事業は赤字で、更にビットコインマイニング事業の売上(収益)では現金が生み出されないこと(マイニング報酬はビットコインで得ることになる)などから、営業活動のキャッシュフローはマイナス収支です。

投資活動では、買収やマイニング設備の購入に多くの資金を投じており、大きなマイナス収支です。

財務活動は、株式発行による多額の資金調達でプラス収支となっています。

2-1-4. 項目まとめ

株式発行などによって多くの資金を保有していますが、キャッシュフローはマイナス収支となっています。
一部ビットコインの売却も行っていますが、2021年度は6BTCと小さい規模です。

ひとまずの資金繰りに困ることはないでしょうが、マイニング機器購入や大きな電力消費によって費用もかさむため、あまり遠くない未来に再び現金が必要になる(増資・借入もしくはビットコインの売却が必要になる)と考えられます。

2-2. 収益性

  • 年々損失額は減少
  • 毎年自己資本・総資産が大きく増加

2-2-1. ROE(自己資本利益率)

RIOTのROE(自己資本利益率)推移_2021

赤字のためROEはマイナスですが、損失額は徐々に小さくなっています。(ただし事業外の要因による)
ただ、それと同時に自己資本も急激に大きくなっているため、損失額減少以上の速度でROEのマイナスが縮小されています。

2-2-2. ROA(総資産利益率)

RIOTのROA(総資産利益率)推移_2021

ROAもROEとほぼ同じ推移をしています。

2-2-3. 項目まとめ

ROE・ROAはマイナスで収益性はまだほとんどない状態ですが、年々資産が増加し、同時に損失額が減少しています。

2-3. 経営の効率

  • 売上が急増も、資本の増加も大きく回転率は低い
  • 棚卸資産はなし

2-3-1. 各回転率

RIOTの総資本回転率、固定資産回転率、棚卸資産回転率_2021

資産・資本が大きく、回転率は全体的に低いです。

2021年の売上は前年の18倍近くに急増していますが、総資産も5倍以上に増加しました。
そのため、回転率はあまり上昇していません。

また、棚卸資産はありません。

2-3-2. 項目まとめ

全体的な回転率は低い状態です。

2-4. 成長している・していく企業か

  • マイニング事業の収益は15倍以上に
  • マイニング事業の年間粗利率は75%
  • 2021年度は買収費用発生&各種費用急増
  • 研究開発費はなし

2-4-1. 売上高と営業利益

RIOTの売上高推移_2021

2021年度の売上は大きく増加し、213百万ドルを超えました。

ビットコインのマイニング事業の収益が前年の15倍以上に増加し、184百万ドルとなっています。
また、ホスティングサービス、エンジニアリングの売上は2021年度から発生しました。

RIOTの営業利益(損失)推移_2021

各種費用が増加しているため、直近の営業損失は徐々に増えています。
また、2021年度は買収関連費用も発生しました。

なお、2021年度を通してのマイニング事業の粗利率は75%となっており、ホスティングサービス事業は赤字です。

2-4-2. 項目まとめ

ビットコインのマイニング事業収益が大きく伸びています。
年間の粗利率は75%となっていますが、おそらく徐々に利益率が上がっているのではないかと考えられるので、2022年第1Qの結果を待ちたいところです。

最大規模の施設を保有し、新たな冷却方法への取り組みなどで効率化も行っていることから、マイニング事業の収益はまだまだ拡大の余地があると思いますが、ホスティングサービスが赤字な点は少々気になります。

また、他のマイニング銘柄同様、随時最新機材を投入する必要があるため、費用の縮小は難しいかもしれません。

3. まとめ

クロとしては、ライオット・ブロックチェーン(RIOT)は、伸びしろはあると思いますが、リスクも高いと考えます。

直近四半期のみの利益率がわからないため、一概に比較はできませんが、今回算出された利益率やホスティングサービス事業が赤字であることを考えると、既に黒字化しているクリーンスパーク(CLSK)の方が魅力的に見えます。

ただ、ハッシュレートやマイニング規模はライオット・ブロックチェーンがクリーンスパークを上回っています。
最近のライオット・ブロックチェーンの採掘量は、2021年12月 425BTC、2022年1月 458BTC、2月 436BTCです。

また、他のマイニング銘柄同様、業績・株価はビットコインの価格変動の影響を受けるため、リスクヘッジが重要になります。

今回の記事はRiot Blockchain Inc.の決算書及びコーポレートサイトを参考に作成しました。少しでもお役に立てたら嬉しいです。
また、記事の内容はあくまでクロの考え・判断を中心に構成されているため、投資の際はご自身の判断の上、自己責任で行ってくださいますよう、お願いいたします。

コメント

タイトルとURLをコピーしました