【TSLA/FCELなど】年初急騰銘柄の理由・事業内容まとめ

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2022年1月3日は、最終的にダウ指数0.68%、ナスダック指数1.2%、S&P500指数0.64%のプラスという結果でした。

今回はこの中で大きく株価を上昇させた銘柄を、サイト内で取り上げたことのある注目銘柄を中心にピックアップし、その株価変動理由や企業の事業内容を紹介していきます。

1. 株価上昇銘柄

1-1. エバースピン(MRAM)

社名 / ティッカーシンボル
エバースピン・テクノロジー(Everspin Technologies,Inc. / MRAM)

  • 株価上昇率:12.92%
  • 価格の差:1.46ドル(終値 12.76ドル)
  • 注目ポイント
    次世代メモリMRAM市場を牽引・2021第2Qから黒字に

電源を切ってもデータが保たれる”不揮発性”の半導体メモリ「MRAM」を主力として開発・製造を行う企業です。
MRAMはPCのメインメモリの代替としての期待もあり、今後成長の可能性がある市場です。

エバースピンのより詳しい事業内容や年次決算などをまとめた記事はこちらにあります。

今回の株価上昇に直結しそうな新しいニュースやプレスリリースはありませんが、年末に”まだ適正株価に到達しておらず、過小評価されているのではないか”という記事が出ていました。
そういった影響、そして新年が始まったことによる再評価という側面もあり、今回買いが入ったのかもしれません。

1-2. テスラ(TSLA)

社名 / ティッカーシンボル
テスラ(Tesla Inc / TSLA)

  • 株価上昇率:13.53%
  • 価格の差:143ドル(終値 1,199.78ドル)
  • 注目ポイント
    出荷台数・利益が大きく伸びEV分野で大きな存在感

テスラはEV(電気自動車。バッテリーを利用して走るためBEVとも呼ばれる)の先駆メーカーです。
元々売上は成長を続けていましたが、最近ではサプライチェーンや半導体不足という逆境の中でも出荷台数・利益を伸ばしており、更に注目を集めています。
また、エネルギー事業にも意欲的です。

テスラのより詳しい事業内容や年次決算などをまとめた記事はこちらにあります。

テスラの今回の大きな株価上昇には、車両の製造・納入台数を発表したことが大きく影響しています。

2021年第4Qの製造台数の合計は305,840台、納入台数は308,600台となり、2021年通年では製造台数930,422台、納入台数936,172台と好調です。

また、イーロン・マスク氏のテスラ株売却も一段落ついたとされ、更にリコール問題によって株価が下がっていたので、買い場だと判断した投資家も多かったと考えられます。

1-3. グルーポン(GRPN)

社名 / ティッカーシンボル
グルーポン(Groupon, Inc. / GRPN)

  • 株価上昇率:15.85%
  • 価格の差:3.67ドル(終値 26.83ドル)
  • 注目ポイント
    レストランやスパなどの体験カテゴリに注力
    売上は減少が続く

グルーポンは以前は日本でもサービスを展開していた”共同購入型クーポンサイト”の運営会社です。
2020年に製品カテゴリからの撤退とローカル体験カテゴリ(美容・健康や食事などの体験)への注力を宣言したものの、直後の新型コロナ感染拡大によってまだ完全には実現できていません。

グルーポンのより詳しい事業内容や年次決算などをまとめた記事はこちらにあります。

株価上昇に直結するニュースはありませんが、新型コロナウイルスの新たな脅威とされたオミクロン株の収束の目途が報じられたことが、グルーポンにはプラスに働いたと考えられます。

また、昨年12月にはCEOも交代しており、今後の業績・下がり切った株価の回復へ期待が持たれているようです。

1-4. ストーン(STNE)

社名 / ティッカーシンボル
ストーン(StoneCo Ltd / STNE)

  • 株価上昇率:14.59%
  • 価格の差:2.46ドル(終値 19.32ドル)
  • 注目ポイント
    ブラジルのフィンテック企業
    一部事業の債権問題などで株価下落

ブラジルで、決済サービスやデジタルバンキング・ソリューションなど多様なサービスを展開しているフィンテック企業です。

2021年は一部事業の債権問題やブラジル経済への打撃(なお2021年第3QのGDPは前期比マイナス0.1%)によってかなり苦しい状態でした。
しかしその中でも買収や新製品開発など、事業への投資は強気です。

ストーンのより詳しい事業内容や年次決算などをまとめた記事はこちらにあります。

ストーンにも株価上昇に直結するニュースはありませんが、オミクロン株の流行が収まるだろうという見方が強まってきたことや、2021年の事業への投資が実を結ぶことに対する期待が株価を押し上げているようです。

1-5. フューエルセル・エナジー(FCEL)

社名 / ティッカーシンボル
フューエルセル・エナジー(FuelCell Energy, Inc. / FCEL)

  • 株価上昇率:11.15%
  • 価格の差:0.58ドル(終値 5.78ドル)
  • 注目ポイント
    定置型燃料電池発電所を提供
    水素を製造・貯蔵する取り組みも行う

フューエルセル・エナジーは定置型の燃料電池発電所ソリューションを手掛けています。
ただ、発電所の販売からPPAに切り替えたことによって売上は減少しています。

フューエルセル・エナジーのより詳しい事業内容や年次決算などをまとめた記事はこちらにあります。

今回、特に株価上昇に直結するニュースはありませんが、先日発表された決算で株価は下落していたので、フューエルセルに期待している投資家の買いが入ったと考えられます。
また、POSCO Energy社との訴訟問題が解決したと示されたこともプラス要因となりました。

1-6. アミリス(AMRS)

社名 / ティッカーシンボル
アミリス(Amyris Inc / AMRS)

  • 株価上昇率:8.32%
  • 価格の差:0.45ドル(終値 5.86ドル)
  • 注目ポイント
    合成生物学で有機化合物の生産に取り組む
    COVID-19ワクチン合弁事業開始

アミリスは合成生物学を用いた有機化合物の製造開発を行っています。
再生可能ファルネセン(炭化水素分子。炭素と水素だけからなる分子のこと)や、それを利用した”スクワラン”が代表的です。

アミリスのより詳しい事業内容や年次決算などをまとめた記事はこちらにあります。

今回の株価上昇は”ImmunityBio社(IBRX)とのCOVID-19の次世代型RNAワクチン共同事業開始”が発表されたことが大きな要因です。
感染症研究所(IDRI)との共同開発によって供与されたライセンス、アミリスの技術、そしてイミュニティバイオ社のプラットフォームが結集されることとなります。

2022年のワクチン提供開始を目指しており、特にワクチンが行き渡っていない地域への提供を重視しています。

2. まとめ

今回の株価急騰には直結するニュースが無い銘柄も多いですが、新年に入って株価と企業業績を比較し見直す動きがあったこと、そしてオミクロン株の収束予測が報じられたことが、プラスに働いたようです。

ただ今回の値上がり銘柄にはこれまで株価が大きく下がっていた企業も多いので、もし購入される際には、それぞれのリスクを踏まえて検討することをおすすめします。

記事の内容はあくまでクロの考え・判断を中心に構成されているため、投資の際はご自身の判断の上、自己責任で行ってくださいますよう、お願いいたします。

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