テスラ(Tesla Inc / TSLA)の株価は不安定な状況が続き、昨日(2021年12月13日)は約5%の下落となりました。
今回はその要因をまとめていきます。
1. テスラとCEOについて
テスラは人気の高いEVメーカーです。
高級車の価格帯ですが、今は供給量を超えるほどの需要があり、工場の新規建設も行っています。
2020年夏頃から株価が一気に上昇し、業績が改善したことからS&P500への組み入れも果たしました。
最近はサプライチェーンの問題などもある中で更に好調な決算を出していることで、更に注目を集めています。
また、CEOのイーロン・マスク氏も非常に有名な大富豪で、人気のある人物です。
事業や経営に関する話題をTwitterで発信することもあり、その度に大きな話題となってきました。
特に今回、2021年11月6日に株式売却の是非を問うアンケートを行い、賛成が過半数を占めたことで”保有するテスラ株の10%”を売却することとなり、株式市場には動揺が広がっています。
テスラ株の売却理由などはこちらの記事でまとめています。
テスラの事業内容や年次決算など銘柄分析をまとめた記事はこちらにあります。
2. なぜ下落したのか
2-1. ビットコインの下落
12月13日の月曜日の下落には、ビットコインの下落が影響しているという報道があります。
直近5日間(記事作成時点)のビットコイン(米ドル)のチャートは以下の通りです。

ここしばらく下落が続いていますが、12月13日は約50,800ドル(同日最高値)から一時45,800ドルを切る価格となりました。
テスラはビットコインを約42,000保有しているため、概算で2億ドル以上の資産が減少したことになります。
2-2. グロース銘柄に厳しい地合い
インフレやテーパリング加速議論(それに伴う政策金利引き上げの前倒し)が警戒され、グロース銘柄には厳しい地合が続いています。
FOMCが本日と明日で開催されているので、その結果が待たれます。
2-3. イーロン・マスク氏の株売却
前述したイーロン・マスク氏のテスラ株売却はまだ終わっていません。
アンケートの結果を受けて続けざまに600万株以上を売却した後も、ストックオプションの行使を挟みつつ5週連続でテスラ株を売っています。
12月13日も約93万株(約9億ドル相当)を売却しており、保有分の10%という目標を達成するために、まだあと約510万株程度が売却されるとみられています。
また、ここにきて売却ペースが速まった(前回の売却から3日間しか経っていない)気配もあり、年内に売り切ってしまう可能性もあるかもしれません。
3. まとめ
人気の高い銘柄であるテスラ(TSLA)の株価が再び下がってきました。
また、FOMCの結果や、イーロン・マスク氏の株式売却の加速次第では、もう少し下がる余地もあるのではないかと考えています。
次回決算や新工場完成への期待も集まっている銘柄なので、今後も注視しておきたいです。
記事の内容はあくまでクロの考え・判断を中心に構成されているため、投資の際はご自身の判断の上、自己責任で行ってくださいますよう、お願いいたします。
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