2021年6月四半期決算【TDOC】テラドック

米国株の四半期決算
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テラドック・ヘルス(Teladoc Health, Inc / TDOC)の6月締め四半期決算(2021年第2Q)について、アナリスト予想とも比較しつつその内容をまとめていきます。

テラドック・ヘルスについて、事業内容や年次決算をまとめた記事はこちらにあります。

1. アナリスト予想との比較

アナリスト予想を下回る結果が続いています。
また、いずれの期も赤字です。

TDOCのEPS_アナリスト予想と実績比較

ただ、直近の2021年第2Qは予想との差が小さくなってきています。

次は、実際の売上高と利益額がどのように推移しているのかを見ていきます。

2. 四半期ごとの売上高と純利益(損失)の推移

TDOCの売上高・純利益(損失)

これは、四半期ごとの売上高と純利益をまとめた表です。
(単位:百万ドル)

伸び率は少々小さくなってきているものの、2021年第2Qも売上は順調に増加しています。

損失額も減少してきていますが、2020年第4Q(12月締め四半期)の損失額の大きさには一時的なもの(買収費用)が影響しているため、劇的な費用削減ができているとはいえません。
また、2021年第2Qも統合費用やLivongoの株式報酬費用などが発生しています。

3. その他の補足

3-1. 今後の見通し修正

テラドック・ヘルスは第2Qの結果を受けて、年間の見通しを上方修正しました。
修正後の売上高の見通しは20億ドル~20億2,500万ドルの範囲、EBITDAはー1億2,000万ドル~ー1億ドルの範囲としています。(あくまでEBITDAの予測であり純利益・損失額ではない)

この見通し通りであれば、2021年の売上高は2020年の2倍近くに増加することになります。(2020年の売上は約1,094百万ドル=10億ドル)

3-2. 損失の割合の変化

2021年第2Qの売上高営業損失率(売上に占める、事業からの損失の割合)は約16%と、前年同期の約3%からかなり増加しています。
また、上半期(1月~6月)で同様の売上高営業損失率を見てみると、2021年は約17%、2020年は約7%で、やはり売上に占める損失の割合は増加しています。

3-3. ユーザー数・利用者のセグメント

第2Q終了時点での有料会員数は5,200万人で、2020年末時点の”5,100万人を超える有料会員”という表現より増加しています。
また、年間見通しでの有料会員数は5,200万人~5,400万人としています。

売上やアクセスの大半がアメリカからのもので、2020年と2021年の上半期売上高を比較すると、アメリカ国内の伸び率が約120%であるのに対し、その他(アメリカ以外)は約24%しか伸びていません。
また、元々企業の福利厚生(雇用主)、病院、保険会社などからのサブスクリプション収入が売上の大半を占めるビジネスモデルではありますが、アメリカ国外での訪問料(サブスク以外の契約での収入)は半分以下に減少しています。

4. まとめ

テラドック・ヘルス(Teladoc Health, Inc)の2021年第2Qは、まだまだ不安要素が強い結果です。
第1Qと比較すると損失額が減少していますが、それでもまだまだ前年と比較すると大きな赤字となっています。

Microsoftとのコラボレーション(環境の統合)やメンタルヘルスサービス”myStrengthComplete”の開始など、様々な取り組みが発表されていますが、現行のビジネスモデルではまだしばらく収益化はできそうにありません。
もうしばらく様子見を続けたいと思います。

(テラドック・ヘルスの事業内容や年度末の決算書分析を行った記事もこちら↓にあります)

今回の記事は2020~2021年のTeladoc Health, Incの決算書及び四半期レポート、コーポレートサイトを参考に作成しました。少しでもお役に立てたら嬉しいです。
また、記事の内容はあくまでクロの考え・判断を中心に構成されているため、投資の際はご自身の判断の上、自己責任で行ってくださいますよう、お願いいたします。

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