テラドックの2021年3月の四半期決算【TDOC】はどうだった?

米国株の四半期決算
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テラドック・ヘルス(Teladoc Health, Inc / TDOC)の四半期決算(2021年第1Q)が発表されました。
今回はアナリスト予想とも比較しつつその内容をまとめていきます。
テラドックの銘柄・年度末決算分析の記事はこちらにあります。6月締め第2Qの決算はこちら

1. アナリスト予想との比較

今回含め、過去4回すべてアナリスト予想を下回る結果となっています。
また、2020年度末と今回の第1Qの予想と実績の差は、それ以前より広がっています。

詳細については、テラドックのEPS(一株当たり利益。今回は全て損失が出ているため赤字)についてアナリスト予想と実際の数値、差異をまとめた以下の表をご覧ください。

TDOCのEPS_アナリスト予想と実績比較

次は、実際の売上高と損失額がどのように推移しているのかを見ていきます。

2. 四半期ごとの売上高と純利益(損失)の推移

TDOCの売上高・純利益(損失)

これは、四半期ごとの売上高と純利益(今回は全ての期で純損失)をまとめた表です。
(単位:百万ドル)

売上高は順調に増加しています。コロナ感染拡大も需要の後押しとなっており、直近の2021年3月締めの四半期は、2020年6月締めの四半期の約1.9倍の売上高へ成長しました。

ただ、それに伴い純損失も増えています
2020年12月締めの四半期に損失額が大幅に増加していますが、これは一年間の損失額ではなく、この1四半期のみの金額です。内訳としては、研究開発費や広告・マーケティング費用、事業拡大のための人件費なども増加しましたが、特にLivongo買収の影響で増加しています。

2021年3月締め四半期では損失額も減少しましたが、まだまだ大きな金額です。

3. その他の補足

3-1. 地域ごとの売上高の変化

TDOCの地域別売上高(2020-2021)

これは、2020年第1Qと2021年第1Qの地域ごとの売上高をまとめた表です。
米国内での売上は約2.7倍に増加したのに対し、米国外での売上高は約1.3倍にとどまっています。
元々遠隔医療が最も進んでいるのは米国だと言われており、この数値には遠隔医療の普及率などの要因も影響していると考えられます。
ちなみに、米国内ではアメリカン・ウェルやAmazonケアが競合となります。

3-2. Consultant Connect買収

2021年1月4日にConsultant Connect社を56.3百万ドルで買収しました。
Consultant Connect社は、イギリスで医療従事者間の助言・指導に特化したプラットフォームを提供しています。

3-3. 有料会員

2021年3月31日時点の米国の有料会員数は5,150万人でした。

2020年12月の年度末決算時は”5,100万人を超える有料会員”という表現でしたが、実は2020年9月の四半期決算(2020年第3Q)時点で”有料会員数は2019年12月31日から2020年9月30日までに約1,480万人増加して5,150万人になった”旨が発表されており、それ以降はユーザー数の伸びが鈍化していると考えられます

4. まとめ

テラドック・ヘルス(Teladoc Health, Inc)は長くアナリスト予想を超えられず、買収や事業拡大で費用が増加、損失が拡大しています。ただ、直近の四半期ではLivongo買収を終えたこともあり、損失額が減少しました。
また、売上高は順調に増加してきているので、費用の削減や、買収を活かしたサービスの拡充や新商品の開発が実現すれば、利益を見込めるようになるかもしれません。

気になるのはユーザー数の伸び悩みです。2020年9月末時点の発表から有料会員数は変わっておらず、頭打ちになってしまった可能性があります。
1月にはイギリスの企業の買収も行っているので、米国外への進出にも期待したいです。

(テラドックの事業内容や年度末の決算書分析を行った記事もこちら↓にあります)

(テラドックとアメリカン・ウェルの比較を行った記事はこちら↓にあります)

今回の記事は2020~2021年のTeladoc Health, Incの決算書及び四半期レポート、コーポレートサイトを参考に作成しました。少しでもお役に立てたら嬉しいです。
また、記事の内容はあくまでクロの考え・判断を中心に構成されているため、投資の際はご自身の判断の上、自己責任で行ってくださいますよう、お願いいたします。

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