創業者を乗せたフライトを成功させ、宇宙旅行の実現が現実味を帯びてきていたヴァージン・ギャラクティック(Virgin Galactic / SPCE)ですが、この際、”指定された空域外の飛行があった”としてFAA(アメリカ連邦航空局)は調査中であることを発表しました。
このFAAの調査は完了し、宇宙飛行が行えるようになったことをヴァージン・ギャラクティックが発表しました。
今後のフライトではより広い空域を確保する予定です。
また、現在部品に問題がある可能性を調査中としており、次回のイタリア空軍とのフライト予定は最短でも10月中旬となりそうです。
1. ヴァージン・ギャラクティックとは
ヴァージン・ギャラクティックは、民間の宇宙旅行事業を目指して開発を行っている企業です。
既に宇宙旅行への申込を受けており、約600人から予約されています。
また、2021年7月11日に創業者であるリチャード・ブランソン氏も搭乗してのテスト飛行を成功させ、8月5日から新たにチケットの販売を開始しました。
■事業内容や年度末決算について紹介した記事はこちらにあります。
2. 指定空域の逸脱
FAAは民間人の安全確保や一般旅客機との衝突を避けるため、宇宙産業においても飛行できる空域を指定しています。
しかしヴァージン・ギャラクティックは、世界中に生配信した2021年7月11日のフライトの際、この指定された空域を逸脱して飛行してしまいました。
ヴァージン・ギャラクティック自身も空域の逸脱を認めていますが、同時に”横方向には逸脱していないこと(短い時間(1分41秒)高度を下回ったが、再び制限高度内に戻った)”、”民間人に危険を与えることはなかった”という旨の主張もしています。
この空域逸脱の件は複数の媒体で取り上げられており、警告の赤色ランプが点灯したと報じているものもありますが、ヴァージン・ギャラクティックは”軌道変更の原因は高高度の風”だとしています。
この件に関してはFAAが調査中なので、詳細は未だ不明ですが、今後のフライトなどに影響が出ないか少々心配です。
なお、次のテスト飛行は9月後半にイタリア空軍を乗せて行う予定となっています。
3. まとめ
2022年の民間宇宙旅行の実現が近づいたかと思われた矢先に、水を差されるニュースが出てきてしまいました。
ヴァージン・ギャラクティックは過去に大きな事故を起こしてしまったこともあるので、今回の件と合わせ、安全性について報じている媒体もあります。
しかし、7月11日に搭乗員全員が無事に帰還していることも事実です。
飛行許可が下り、次回のフライトを成功させることができれば、安全性を改めて証明することも可能だと考えています。
また、クロとしては、現時点ではひとまず様子を見るつもりです。
記事の内容はあくまでクロの考え・判断を中心に構成されているため、投資の際はご自身の判断の上、自己責任で行ってくださいますよう、お願いいたします。
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