2021年5月22日に3回目の有人飛行を成功させたヴァージン・ギャラクティック(Virgin Galactic / SPCE)は、6月25日に米国連邦航空局(FAA)から「商業宇宙飛行」の許可を取得しました。
そして今、公式サイトやTwitterではカウントダウンが行われています。
今回は、ヴァージン・ギャラクティックが直近に予定しているフライトや生配信、クルーについてまとめます。
1. ヴァージン・ギャラクティックの概要
ヴァージン・ギャラクティック(Virgin Galactic / SPCE)は、民間の宇宙旅行事業を目指して開発を行っている企業です。
既に宇宙旅行への申込を受けており、約600人から予約されています。
事業について詳しくはこちら / 2021年3月末締め第1Qの四半期決算はこちらで紹介しています。
2. 3回目の有人飛行の成功と商業飛行許可取得
2021年5月22日に行った3回目となる有人飛行では、55.45マイル(約90キロ)の高度(無重力状態)への到達に成功しました。
度重なるフライト日程の延期で期待が徐々に弱くなっていた中での明るいニュースでした。
(詳しくはこちら↓の記事で紹介しています)
また、米国連邦航空局(FAA)から「商業宇宙飛行」の許可を得たことも大きなニュースとなりました。
これによって乗組員だけでなく”spaceflight participants(宇宙飛行参加者)”を乗せての飛行が可能となったのです。
このニュースを受けて、それまで40ドル前後だった株価は40%以上上がり、一時は57ドルを超えました。
3. 初の創業者搭乗フライトが決定
これらのステップを乗り越え、とうとうヴァージン・ギャラクティックの創業者であるリチャード・ブランソン氏も搭乗しての、”宇宙船VSS Unity”テストフライトが決定しました。
これは22回目の飛行試験で、4回目の有人宇宙飛行となります。
3-1. フライト予定と生配信日程
この記念すべきフライト予定日は2021年7月11日です。
また、今回の飛行は世界中に向けて生配信される予定です。
ライブストリームは公式サイト(virgingalactic.com)、Twitter、YouTube、Facebookで視聴できます。
日本時間でのライブストリーム開始時間は、2021年7月11日当日の夜10時(22時)です。(MDT AM7:00 / EDT AM9:00)
3-2. 搭乗予定のクルー
パイロット2名とリチャード・ブランソン氏、そしてヴァージン・ギャラクティック社のチーフ宇宙飛行士インストラクター、運用エンジニア、政府担当副社長の、宇宙飛行内の各項目を評価する社員3名の、合計6名です。
以前は8名の搭乗を想定しているとしていましたが、今回は6名での飛行で”フル・クルー(full crew)”としているので、定員を変更したようです。
3-3. 今後の予定や商業飛行はいつ?
許可も取得したことで、実際に一般人を乗せての商業飛行の始まりに期待が高まりますが、商業飛行は2022年からだと発表が以前ありました。
また、それまでに3回のテスト飛行を行う予定になっており、その1回目が7月11日の飛行です。
まずはこの3回を全て成功させなければなりません。
4. Amazonのジェフ・ベゾス氏も宇宙へ
先日AmazonのCEOを退いたジェフ・ベゾス氏が出資する”BLUE ORIGIN”(非上場)も、7月にテストフライトを予定しています。
この2021年7月20日が初めての有人飛行となり、定員は6名とされていますが、今のところ搭乗するのはジェフ・ベゾス氏自らと、兄のマーク氏、そしてオークションで見事座席を獲得した一人(誰かは明かされていない。落札価格は2,800万ドル=約30億7000万円)、先日発表された60年越しの宇宙への夢を叶えるという82歳女性の、4名しか発表されていません。
リチャード・ブランソン氏の方が少し早く宇宙へ飛び立つことになりましたが、いずれにしても民間の宇宙飛行が少しずつ近づいてきているのを感じます。
5. まとめ
いよいよヴァージン・ギャラクティックの”民間宇宙旅行”が少しずつ現実味を帯びてきました。
安定した収益化が果たされるのはまだまだ先になりそうですが、ひとまず今はフライトが成功するように祈りつつ、7月11日の生配信を楽しみにしようと思います。
また、ここ最近は、発表を受けての株価の変動幅も大きいため、動向は注視しておきたいです。
記事の内容はあくまでクロの考え・判断を中心に構成されているため、投資の際はご自身の判断の上、自己責任で行ってくださいますよう、お願いいたします。
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