【SPCE】今の状況_2022年商業化の予定はどうなった?

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初の”商業宇宙飛行”の許可を取得し、2021年7月には創業者自らがフライトに搭乗して話題となったヴァージン・ギャラクティック(Virgin Galactic / SPCE)ですが、昨年下旬に予定していたテストフライトを延期し、それ以降あまりニュースを聞かなくなってしまいました。

今回はこのヴァージン・ギャラクティックの現在の状況や商業飛行の見通しについてまとめました。

なお、2022年第2Qの決算時に、商業化スケジュールが更新されました。
くわしくはこちら↓をご覧ください。

1. ヴァージン・ギャラクティックとは

ヴァージン・ギャラクティックは、民間の宇宙旅行事業を目指して開発を行っている企業です。

2021年6月25日に米国連邦航空局(FAA)から商業宇宙飛行の許可を取得しており、あと数回のテスト飛行をクリアすれば商業飛行を開始できるところまで到達していました。

また、2021年9月末時点での予約数は700以上で、予約金は8,000万ドル以上だとしています。
ただ、未だに商業飛行を開始していないため、現時点での売上はほとんどありません。

記事作成時点の最新決算となる2021年9月締め分を含む、過去一年間の、EPS・売上をまとめた表はこちらにあります。

2. FAAから一時飛行禁止

ヴァージン・ギャラクティックの創業者であるリチャード・ブランソン氏が搭乗したテスト飛行(2021年7月に実施)において、正規の飛行空域を逸脱し、更に報告を怠っていたとして、一時FAAから飛行を禁止されていました。

この空域逸脱についてはこちらの記事で詳しく紹介しています。

その後、9月末には調査が完了し、再び飛行の許可が下りています。

3. 飛行船の強化プログラム

現在ヴァージン・ギャラクティックは、宇宙船(VMSEveとVSSUnity)の信頼性・耐久性の向上、メンテナンスの必要性の軽減を目指した機体強化・改造プログラムを実施しています。

このプログラムの開始は2021年10月14日で、約8ヶ月の時間を要するとされます。

また、飛行制御システムの部品に製造上の欠陥があったという問題は解決しましたが、今度は宇宙船の接合部に使用する特定の材料の強度低下という問題が出てきました。
この点においては更なる検査を行う予定です。

なお、このプログラムを実施するため、昨年から延期され続けているイタリア空軍とのテスト飛行の予定は更に後ろ倒しになります。プログラム完了後に実施予定としているので、最短でも2022年6月下旬の実施になるのではないかと考えられます。

4. 宇宙旅行チケットのキャンペーン実施

テスト飛行や機体の調整がなかなか順調に進まない状況ではありますが、ヴァージン・ギャラクティックは宇宙旅行チケットのプレゼントキャンペーンを行っていました。

このキャンペーンは、懸賞と募金が一体となったプラットフォーム”Omaze”で実施され、8週間のうちに約16万5,000人の応募があったとしています。
集まった募金額は約170万ドルで、これは宇宙旅行の民主化を掲げるNGO”Space for Humanity”に寄付されます。

当選したのはキーシャ・シャーハフさんという女性で、娘と共にヴァージン・ギャラクティックの宇宙旅行を体験する予定です。

このキャンペーンの当選発表(2021年11月24日)が、記事作成時点での公式サイトの最新ニュースとなっています。

5. 商業飛行の開始予定

現在の商業飛行開始予定は2022年第4Qです。
一時の予定よりは延期されましたが、2022年内という点は変わりません。

今年の終わり頃には、民間の宇宙旅行が現実となる予定です。

6. まとめ

ヴァージン・ギャラクティック(SPCE)の株価は7月のテスト飛行成功直後の増資発表によって暴落し、その後もテスト飛行延期などによって長い期間下落が続いています。

しかし、機体の強化・改造プログラムが無事に完了してイタリア空軍とのテスト飛行が成功すれば、この流れも少々変わるかもしれません。
そして商業飛行開始も、現在の予定ではそう遠くない未来に実現することになっています。

投資可能かつ純粋な宇宙事業専門銘柄として、何年間か持ち続けるつもりで購入した銘柄なので、クロとしては今後も気長に明るいニュースを待ち続けたいと思います。

記事の内容はあくまでクロの考え・判断を中心に構成されているため、投資の際はご自身の判断の上、自己責任で行ってくださいますよう、お願いいたします。

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