SONOS【SONO】銘柄分析_2021更新版_ワイヤレススピーカーメーカー

米国株の年次決算書・銘柄分析
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ソノス(Sonos, Inc. / SONO)の2021年9月期の決算書(10-K)が提出されたので、改めて銘柄分析をしていきます。クロの判断は以下の通りです。

  • 安定性(資金繰り)
  • 収益性
  • 経営の効率
  • 成長への期待

それでは見ていきましょう。

1. Sonos, Inc.(SONO)について

1-1. 業種

電子機器、電子テクノロジー、ソフトウェア、サービス

1-2. 事業の概要

ソノスは、ワイヤレスに重点を置いたオーディオ機器メーカーです。商品群は電源オンオフのないWi-Fi接続または有線接続のスピーカーで、家庭内に複数のデバイスがあれば独自の暗号化ネットワークでシステム化し、まとめて管理することができます。

50種類以上の音楽ストリーミングサービス、そしてAlexa、Googleアシスタント、Siri(Homeアプリ)に対応しており、製品の品質や使いやすさで根強いファンを獲得しています。

2021年9月締めの一年間で170万世帯が追加され、2021年10月2日時点での製品登録(所有)世帯は合計1,260万世帯となりました。
1つの世帯が複数の製品を登録しているのも特徴で、その割合は全世帯のうち60%にも上ります。
2021年10月2日時点での全世帯の平均登録数は3台です。

また、IKEAとのコラボレーション商品もある他、2021年4月にはドイツの有名自動車メーカー”アウディ”との提携も発表されました。

1-3. チャート

ソノスの株価チャートはこのようになっています。
2020年11月の決算発表を皮切りに株価が上昇しましたが2021年2月頃には勢いが落ち着き、その後は上下しつつ下降と停滞を繰り返しています。(2021年11月30日現在)

2. 決算書(10-K)の分析

2-1. 経営の安全性(資金繰り)

  • 貸借バランスは安定タイプ
  • 短期の資金繰りには問題なし
  • 事業が黒字化。自己資本比率も上昇

2-1-1. 流動資産・固定資産に関する比率

2021年決算書におけるSONO貸借バランス

(単位:百万ドル)

貸借バランスは“安定タイプ”です。

流動比率は約201%、当座比率は約156%で、ひとまずの資金繰りは問題ありません。

固定比率は約32%と2020年9月期より更に低く抑えられています。

2-1-2. 資本の比率

自己資本比率は約50%と良好です。
昨年の37%からかなり上昇しました。

2-1-3. キャッシュフロー

キャッシュフローは、営業活動プラス、投資活動マイナス、財務活動プラスという組み合わせで、フリーキャッシュフローはプラスです。

事業が黒字となり営業活動のキャッシュフローはプラス収支です。
また、投資活動では設備や装置などの資産購入によってマイナス収支となっています。

財務活動では自社株の買戻しや借入金の返済があるものの、ストックオプションの行使によって大きな収入があり、最終的にはプラス収支です。

2-1-4. 項目まとめ

財務状態は安定しており、特に問題ありません。
事業が黒字となり、自己資本比率やキャッシュフローは良くなっています。

2-2. 収益性

  • 今期は黒字化
  • ROE・ROA共に米国平均を大きく超える
  • リストラ費用がなくなり売上は増加

2-2-1. ROE(自己資本利益率)

SONOのROE(自己資本利益率)推移_2021

2021年9月期(10月2日締め)は黒字となり、利益が発生しました。
また、このROEは米国平均を大きく上回っています。

この好調ぶりの要因としては、2020年9月期の損失額を大きくした一因である”新型コロナの影響に対するリストラ費用”がなくなったことや、製品売上が好調なことが挙げられます。

2-2-2. ROA(総資産利益率)

SONOのROA(総資産利益率)推移_2021

ROAもROEと同様の動きをしています。
総資産は年々増加していますが、今期のROAは米国平均の2倍近い数値です。

2-2-3. 項目まとめ

今期のROE、ROAはプラスに転じただけでなく、平均を超える高い数値となりました。

2-3. 経営の効率

  • 総資本回転率の最低ラインはクリア
  • 固定資産・棚卸資産回転率は昨年より上昇
  • 棚卸資産回転率は平均程度

2-3-1. 各回転率

SONOの総資本回転率、固定資産回転率、棚卸資産回転率_2021

回転率は全体的に高めです。
また、棚卸資産回転率は、製造業としては平均的な結果です。

2-3-2. 項目まとめ

資産が増加した分総資本回転率は若干低下気味ですが、まだ十分な数値です。
固定資産・棚卸資産回転率は昨年より上昇しました。

2-4. 成長している・していく企業か

  • 売上高は年々増加
  • 今期は前年比29%の売上成長
  • 今期は営業利益が発生
  • マレーシアへの製造拠点進出で関税コスト削減

2-4-1. 売上高と営業利益

SONOの売上高推移_2021

売上高は年々増加しています。
特に今期は前年比29%増加という大きな成長を見せました。

製品売上が全体的に好調で、新製品の投入も成功したとされています。
特にスピーカー売上は前年比33%の増加という結果です。

また、パートナー製品の売上は全体のうち4%程度を占めました。

SONOの営業利益(損失)推移_2021

営業損失を出していた昨年とは一転し、今期は営業利益が発生しました。

製造拠点の多角化(中国だけでなくマレーシアにも進出)によって関税コストが削減され粗利率が上昇し、前期に利益を圧迫したリストラ関連費用が今年はほぼ計上されなかったことも利益を生んだ要因です。

2-4-2. 研究開発費

2020年の売上高は約1,716.74百万ドル、研究開発費は約230.08百万ドルだったので、売上高研究開発費率は約13.4%です。
科学技術・学術政策研究所によると※1同程度の従業員数を抱えた米国企業の平均は5.2%とされており、平均の約2.6倍の比率で資金を投じていることがわかります。

※1出典:文部科学省 科学技術・学術政策研究所 科学技術指標2019

2-4-3. 項目まとめ

今期は赤字から一転して黒字となり、売上高営業利益率9%という結果を出しています。

また、アウディとの提携のニュースや、複数のソノス製品を購入する世帯が多いという数値データから、同社の製品の品質は高く満足度が高いことが伺えます。

半導体不足やサプライチェーン問題にも直面しているようですが、プレスリリースを読むと需要は強く受注残もまだまだ多くあるようなので、更なる成長に期待したいです。

2-5. Googleに対する訴訟

ソノスはGoogleに対して「スマートスピーカーの5つの特許を侵害している」として訴訟を起こしています。

ソノスは”何度かの交渉を経ても結論が出ずにこの訴訟を起こした”としていますが、その数ヶ月後に今度はGoogleがソノスを反訴するなど事態は少々複雑です。

しかし2021年5月にドイツでGoogleが敗訴し、2021年8月にはITC(米国国際貿易委員会)の予備判決で特許侵害が認定されました。
それにもかかわらず、Google側は一貫して”特許侵害はしていない”という姿勢を見せています。

ITCの最終決定は12月13日に行われる予定です。

ちなみにソノスはアマゾンに対しても同様の特許侵害をされているという認識ですが、大手2社を相手取っての訴訟は厳しいため、現状はGoogleに対してのみ行動を起こしているとしています。

3. まとめ

クロとしては、ソノス(SONO)は引き続き期待したい銘柄です。

現状はかなり少量の保有しかしていませんが、2021年9月期の成長や、決算と同時に発表された2022年度のガイダンス(12%~16%の売上増加を予測するとしている)を見ると、もう少し購入したいと思います。

革新的な技術や目新しい製品を提供している企業ではないですが、顧客のリピート(複数購入)割合から見ても満足度は高そうなので、客単価を引き上げていけるポテンシャルがあるのではないかと考えました。

今回の記事はSonos, Inc.の決算書及びコーポレートサイトなどを参考に作成しました。少しでもお役に立てたら嬉しいです。
また、記事の内容はあくまでクロの考え・判断を中心に構成されているため、投資の際はご自身の判断の上、自己責任で行ってくださいますよう、お願いいたします。

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