スノーフレーク(Snowflake Inc / SNOW)の1月締め四半期決算(2022年度第4Q)について、アナリスト予想とも比較しつつその内容をまとめていきます。
■スノーフレークの事業内容や年次決算についてまとめた記事はこちらにあります。
1. アナリスト予想との比較(EPS)
最近はアナリスト予想をクリアする期が続いています。
次は、実際の売上高と利益額がどのように推移しているのかを見ていきます。
2. 四半期ごとの売上高と純利益(損失)の推移
(単位:百万ドル)
四半期ごとに売上が増加し、損失は減少しています。
前年同期比では売上が101%増加、損失は34%減少となりました。
また、粗利率は56%から65%に上昇しています。
営業費用は全体的に増加していますが、営業損失は24%削減という結果です。
3. その他の補足
3-1. 通年の結果
2022年度(1月締め決算)の売上は1,219百万ドル、純損失は680百万ドルでした。
売上は前年比106%増加、純損失は26%増加という結果です。
また、売上の大部分を占める(2021年度~2022年度の実績は94%)製品売上は1,140百万ドルで、こちらも前年比106%の成長を達成しています。
なお、前四半期決算時に設定した11億2,600万ドル~11億3,100万ドルという売上ガイダンスは達成されました。
3-2. 顧客の増加
顧客数は前四半期の5,416から5,944に10%増加しました。
また、過去12ヶ月間での売上が100万ドルを超える大口顧客も、148から184へ24%増加しています。
したがって、総顧客数に対する大口顧客の割合は3.1%程度となり、前四半期時点の2.7%からわずかに上昇しています。
3-3. ガイダンス・株価への影響
ガイダンスでは、売上の94%(2021年度・2022年度の実績)を占める製品売上についての指標が示されています。
2023年度(1月締め決算)第1Qのガイダンスでは、383百万ドル(3億8,300万ドル)~388百万ドル(3億8,800万ドル)の製品売上を見込んでいます。
これは、前年同期比79~81%の成長を示す数値です。
また、2023年度の通年では、製品売上を1,880百万ドル(18億8,000万ドル)~1,900百万ドル(19億ドル)とする予測が発表されました。
こちらは前年比65%~67%の成長が見込まれています。
なお、アナリスト予想(※Yahoo!financeより)の売上は、2023年度第1Q 409.88百万ドル、2023年度通年2,010百万ドルです。
ガイダンスの製品売上額が売上全体の94%になると仮定して計算すると、第1Qの総売上は407百万ドル~413百万ドル、通年では2,000百万ドル~2,021百万ドルという予測になり、アナリストの予想値通りのガイダンスと言えます。
ただ、2022年度の製品売上・総売上の成長率は106%で、それと比較すると伸び率が大きく低下する内容です。
これまで高い成長率を達成してきた分、今回のガイダンスは弱気・物足りない数値だと捉えられ、株価はプレで22%低下(記事作成時点)しています。
4. まとめ
スノーフレーク(SNOW)は今四半期も売上を大きく伸ばし、通年でもYoY106%を達成しました。
しかし成長率に陰りが見えるガイダンスを受け、株価は急激に下落しています。
ただ、顧客数が増加し、100万ドル以上の売上をもたらす大口顧客も増えるなど、良い点もありました。
現状は保有しないつもりですが、今後の黒字化や成長率低下がどの程度出てくるのか、追っていきたいと思います。
今回の記事はSnowflake Incの決算書及び四半期レポート、コーポレートサイトを参考に作成しました。少しでもお役に立てたら嬉しいです。
また、記事の内容はあくまでクロの考え・判断を中心に構成されているため、投資の際はご自身の判断の上、自己責任で行ってくださいますよう、お願いいたします。
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