2022年5月11日に発表された注目企業の決算・トピックをまとめました。
今回は、リビアン・オートモーティブ(RIVN)、エバースピン・テクノロジー(MRAM)に焦点を当てていきます。
1. リビアン・オートモーティブ
リビアン(リヴィアン)・オートモーティブ(Rivian Automotive Inc / RIVN)は2021年11月10日にIPOしたEV(電気自動車)ベンチャーで、消費者向けSUV、ピックアップトラック、商業市場向けバンを開発しています。
■リビアンの銘柄分析はこちらでまとめています。
1-1. EPS・売上・損失など
- EPS 予想-1.48ドル/実績-1.42ドル
4.23%プラス - 売上 予想132.836百万ドル/実績95百万ドル
28.48%マイナス
※EPS・売上・%はTradingviewより引用(2022年5月12日閲覧)
今四半期は、初めてEPSがアナリスト予想をクリアしました。
しかし売上は予想値を30%近く下回っています。
また、まだ商業生産が始まってあまり時間が経っていないこともあり、95百万ドルの売上に対し、597百万ドルもの原価が発生しました。
その他の事業費用もかかっているため、営業損失は1,579百万ドルにもなります。
1-2. 納入・予約台数
2022年5月9日時点での米国・カナダでの予約数は90,000台以上としています。
また、同じく5月9日時点での総生産台数は5,000台近くだと発表しました。
なお、2022年通年での予定生産台数は25,000台であるという点は変更されませんでした。
2. エバースピン・テクノロジー
エバースピン・テクノロジー(Everspin Technologies,Inc. / MRAM)は次世代メモリの一つと言われる”MRAM”のメーカーです。
■エバースピンの銘柄分析はこちらでまとめています。
2-1. EPS・売上・損失など
- EPS 予想-0.03ドル/実績0.09ドル
400%プラス - 売上 予想13.8百万ドル/実績14.347百万ドル
3.96%プラス
※EPS・売上・%はTradingviewより引用(2022年5月12日閲覧)
EPS・売上ともにアナリスト予想を達成しています。
今四半期(2022年第1Q)の売上は約14百万ドルで、前年同期比39%増加しました。
また、今四半期は営業利益が2百万ドル発生し、最終的な純利益も1.9百万ドルとなっています。(前年同期は赤字)
粗利率はどちらも58%程度で変わりませんでしたが、今四半期は事業に関する費用の増加を抑えられたことが利益に繋がったようです。
なお、前四半期(2021年第4Q)の売上からは21%の減少となっていますが、前四半期の売上にはライセンスによる一時的な収益が約4百万ドル含まれていたため、それを考慮するとほぼ横ばいの結果です。
2-2. ガイダンスの更新
2022年第2Qのガイダンスが発表されました。
売上は13.6百万ドル~14.6百万ドルと予測されています。
また前回の決算時に、供給面での制限が続くと予想されるため需要が後ろ倒しになるだろうという見方が示されていましたが、今回もその見方が維持されました。
下半期に需要が押し上げられる予想だとしています。
EPSのガイダンスも前回同様、製品開発費用・サプライヤーからの値上げを反映した数値で、-0.06ドル~0ドル(GAAP EPS)になると見込んでいます。
なお、アナリスト予想(※Yahoo!financeより。2022年5月12日閲覧)では売上が14.5百万ドル、EPSが0.05となっています。
売上予想はガイダンスの範囲内ですが、EPSはガイダンスが予想値を下回る内容です。
3. まとめ
今回はリビアン・オートモーティブ(RIVN)、エバースピン・テクノロジー(MRAM)の決算、リリースをピックアップしました。
リビアンは売上がアナリスト予想を下回りましたが、EPSについてはクリアしました。
サプライチェーンやインフレ等の圧力が続く中、予想生産台数が維持されたことも好感触です。
エバースピンについては、売上があまり強く伸びていないものの営業利益が発生しており、今四半期は事業自体を黒字で終えることができました。
ただ、EPSのガイダンスがアナリスト予想を下回っており、少々弱気な内容だと言えます。
記事の内容はあくまでクロの考え・判断を中心に構成されているため、投資の際はご自身の判断の上、自己責任で行ってくださいますよう、お願いいたします。
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