4月5日、ここまでの上昇・安定傾向が一転し、米国株は下落しました。
ダウ指数は0.8%、ナスダック指数は2.26%、S&P500指数は1.26%下がって市場を終えています。
今回はこの下落要因、次回経済指標発表予定日などをまとめていきます。
1. 下落の要因
今回の下落の最も大きな要因は、FRB(米国連邦準備制度理事会)理事のラエル・ブレイナード氏の発言です。
インフレ圧力への対応を重要視し、”政策金利の引き上げを継続しつつ、来月にもバランスシート縮小(QT)を開始する”という意向が示されました。
また、”前回のバランスシート縮小実施時よりも急速に行う”想定であることも述べられています。
過去には利上げやバランスシート縮小に積極的な発言をしたこともあるとはいえ、ハト派メンバーであるラエル・ブレイナード氏からの今回のタカ派的発言は、株式市場にとって想定外であり、インフレへの危機感・金融引き締めペースの加速を感じさせるものでした。
また、ブレイナード氏は副議長候補とされており、FRBの中でも影響力の強い人物の一人であることも影響を大きくしています。
2. 今後の経済指標発表予定
今後の予定としてはまず、今夜(4月6日)3月のFOMCの議事録が発表されます。
発表時間は日本時間で27時、つまり4月7日午前3時の予定です。
この議事録は、先日発表された声明ではあまり触れられなかったバランスシート縮小(QT)について、より詳しく知ることができるのではないかと注目を集めています。
また、4月12日(日本時間21時30分)にはインフレの度合いを示すCPIが発表されます。
そして利上げやバランスシート縮小の実施が議論される次回FOMCは、5月3日~4日に実施される予定です。
日本時間5月5日午前4時過ぎに、このFOMCでの声明が発表されるので、その前後は株価が大きく上下する可能性があります。
3. まとめ
バランスシート縮小実施について、ハト派の理事から言及があったことで、株価は全体的に下落しました。
中でも、特にテクノロジー銘柄が大きな打撃を受けています。
今夜のFOMC議事録発表ももちろんですが、5月のFOMCでどの程度の金融引き締めが行われるのかが気になります。
これまでは利上げ幅が0.25ポイントなのか、0.5ポイントなのかという議論が主でしたが、今回の発言を受けて、バランスシート縮小が開始される可能性があるという見方も生まれました。
また、バランスシート縮小が開始されるとしても、0.25ポイントもしくは0.5ポイントの利上げも同時に行われると考えられます。
クロとしては引き続きポジションを下げ、動向を注視したいと思います。
記事の内容はあくまでクロの考え・判断を中心に構成されているため、投資の際はご自身の判断の上、自己責任で行ってくださいますよう、お願いいたします。
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