先日発表されたピー・ティー・シー(PTC Inc / PTC)の6月締め四半期決算(2021年第3Q)について、アナリスト予想とも比較しつつその内容をまとめていきます。
■PTCの事業内容や年度末決算分析をまとめた記事はこちらにあります。
1. アナリスト予想との比較
大きく差をつけることはないものの、アナリスト予想を上回るEPSを達成しています。
ただ、直近の第3Qはアナリスト予想こそ超えたものの、前回よりも予想値に近い結果でした。
また、四半期EPSは少しずつ上昇していましたが、今回は前期よりも下がっています。

次は、実際の売上高と利益額がどのように推移しているのかを見ていきます。
2. 四半期ごとの売上高と純利益(損失)の推移

これは、四半期ごとの売上高と純利益をまとめた表です。
(単位:百万ドル)
2021年第3Qは、第2Qよりも売上・利益共に減少しました。
しかし前年同期比では、売上が24%増加、純利益は48%増加という結果です。
3. その他の補足
3-1. 利益率の改善
第1~3Qの9ヶ月間を前年同期と比較すると、売上が24%増加、純利益は138%の増加となりました。
これは売上原価が増加しづらいビジネスモデルによる影響が大きく、2020年の9ヶ月間の粗利率は77%だったところ、2021年の9ヶ月間での粗利率は80%に上昇しています。
更に営業費用も抑えられ、2020年の同期間の売上高営業利益率は13%でしたが、2021年は20%まで上昇しました。
4. まとめ
ピー・ティー・シー(PTC Inc)の2021年第3Qはアナリスト予想を超えており、第1~3Qで見ても事業からの利益率が上昇しています。
ただ、第3Qのみを見ると、第2Qよりも減収減益かつ売上高営業利益率が18%から17%へ若干下がる結果で、少々インパクトが弱い内容でもありました。
累積赤字もなくなり期待している銘柄ですが、買収の影響でのれんや無形固定資産がかなり大きくなっているので、減損などには注意しておきたいです。
(PTCの事業内容や年度末の決算書分析を行った記事もこちら↓にあります)
今回の記事は2020~2021年の PTC Inc の決算書及び四半期レポート、コーポレートサイトを参考に作成しました。少しでもお役に立てたら嬉しいです。
また、記事の内容はあくまでクロの考え・判断を中心に構成されているため、投資の際はご自身の判断の上、自己責任で行ってくださいますよう、お願いいたします。
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