採用6銘柄まとめ_ナスダック100指数の入れ替え

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毎年12月に入れ替わるナスダック100指数の、今年2021年の組み入れ銘柄・除外銘柄が発表されました。

今回はその内容と、組み入れ銘柄6社の事業内容などをまとめていきます。

1. ナスダック100指数の概要

ナスダック100指数とは、ナスダックに上場している企業から金融関連銘柄を除いた、時価総額の大きい上位100社の時価総額加重平均指数です。

時価総額の大きさには市場の期待も反映されており、採用銘柄や新規組み入れ銘柄には注目が集まります。

今回の入れ替えは12月17日(金)の取引終了後に行われ、新しい採用銘柄の数値が指数に反映されるのは12月20日(月)からです。

2. 新規採用6銘柄

2-1. エアビーアンドビー(ABNB)

エアビーアンドビー(Airbnb Inc / ABNB)は、大手民泊サイトを運営し、予約前のコミュニケーション(メッセージのやり取りが可能)や安全な決済システム、滞在後のレビュー投稿などのプラットフォームを提供している企業です。

この民泊サイトには個室、一軒家、別荘、更にはツリーハウスや城、高級ヴィラまで、様々なタイプの施設が掲載されており、2020年末時点で220以上の国と地域にホスト(宿泊・滞在・体験の提供者)を拡大しました。

また、約400万人いるホストの86%が米国外とされており、世界中で同社のサービスを利用することができます。

2020年は新型コロナ感染拡大で大打撃を受けましたが、それ以前は売上を年々増加させていました。

エアビーアンドビーについてより詳しく分析した記事はこちらにあります。

2-2. データドッグ(DDOG)

データドッグ(Datadog Inc / DDOG)は、企業向けにアプリケーション・クラウドインフラの運用監視プラットフォームをSaaS形式で提供しています。

各ITシステムのモニタリングや異常発生時のアラートはもちろん、日々ログの収集・分析を行い、それらをダッシュボードで一元的に可視化します。

ビジネスモデルはサブスクリプション型で年々売上を増加させており、直近の年次決算(記事作成時点)となる2020年12月期売上は前年比66%の成長を見せました。

2-3. フォーティネット(FTNT)

フォーティネット(Fortinet Inc / FTNT)は、様々な企業や政府機関向けにネットワーク用のセキュリティー機器やソフトウェア、保守サービスを提供するプロバイダーです。

特にファイアウォール、次世代ファイアウォール、UTM(Unified Threat Management。統合脅威管理。複数のセキュリティ機能を1つのハードウェアに統合し管理する)が強みです。

また、クラウドセキュリティ製品はAWS、Microsoft Azure、Google Cloudといった大手3社に対応している他、更にOracle Cloud、Alibaba Cloudなども幅広くカバーしています。

こちらも最近の年次決算では(直近の2020年12月まで)年々売上を伸ばしていますが、成長率はデータドッグに劣ります。

2-4. ルーシッド・グループ(LCID)

ルーシッド・グループ(ルシード・グループ / Lucid Group Inc / LCID)は2021年7月にSPAC IPOしたEVベンチャー企業です。
なお、合併前はルーシッド・モーターズという社名でした。

9月に高級セダン型EV”Lucid Air(ルーシッド・エア)”の商業生産を開始し、10月に初めての納入が行われました。

バッテリー品質に強みを持ち、Lucid Airの最大走行距離はテスラを100マイル以上上回るとされています。

なお、2021年9月末時点の予約数は13,000台以上あります。

ルーシッド・グループについてより詳しくご紹介した記事はこちらにあります。

2-5. パロアルト・ネットワークス(PANW)

パロアルト・ネットワークス(Palo Alto Networks, Inc / PANW)は、次世代ファイアウォールやその拡張製品を中心に、サイバーセキュリティプラットフォームを提供する企業で、顧客は企業や政府機関などです。

全ての場所・幅広いユースケースをカバーする製品ポートフォリオを目指し、前述した次世代ファイアウォールによるゼロトラストネットワークセキュリティ、クラウドセキュリティ、セキュアアクセスサービスエッジ、セキュリティ分析などのソリューションをラインナップしています。

また、一部はサブスクリプション形式で提供されています。

最近の売上推移を見ると、記事作成時点の最新年次決算となる2021年7月期まで年々増加しています。

2-6. ジースケイラー(ZS)

ジースケイラー(Zscaler, Inc. / ZS / ゼットスケーラー、ジースカーラーなどとも呼ばれる)は、クラウド型のセキュリティゲートウェイサービスを提供する企業です。

ゼロトラストの考えに基づいた”Zero Trust Exchangeプラットフォーム”で、トラフィックをジースケイラーのデータセンター経由にし、スキャンやポリシーの適用をすることで、セキュリティの向上やアクセスログの収集などを実現しています。

同社のサービスはエンドポイント(PCなどの末端機器)ではなく、”接続・通信”の段階を保護するという点が特徴です。

こちらも売上を大きく伸ばしている企業で、2021年7月期は前年比56%の売上増加となりました。

ジースケイラーについてより詳しく分析してまとめた記事はこちらです。

3. 今回除外される銘柄

ご紹介してきた新採用6銘柄と入れ替わりで除外される銘柄は以下の6社です。

CDW(CDW)、サーナー(CERN)、チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズ(CHKP)、フォックス・コーポレーション(FOXA)、インサイト(INCY)、トリップドットコムグループ(TCOM)が、12月20日(月)からナスダック100指数に含まれなくなります。

4. まとめ

今回のナスダック100指数採用銘柄は、6銘柄中3社(データドッグも入れれば4社)がサイバーセキュリティ関連で占められました。

2020年の新型コロナ感染拡大によってテレワークが推進されたり、企業のデータのクラウド移行が進んで更にサイバー攻撃のリスクが高まったことなどが、市場の期待値に影響していると見られます。

また、個人的にはバッテリー品質が高いと言われているEVベンチャー、ルーシッド・グループ(LCID)に興味があります。

採用が発表された6社は、エアビーアンドビーを除いてすべて株価が上昇しているので、市場の動きは今後もチェックしておきたいです。

記事の内容はあくまでクロの考え・判断を中心に構成されているため、投資の際はご自身の判断の上、自己責任で行ってくださいますよう、お願いいたします。

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