市場規模拡大が期待されるメタバース_米国株関連銘柄

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最近頻繁に話題にのぼる”メタバース(メタヴァース)”とは、いったい何を指すのでしょうか?

今回は、メタバースの概要やVRとの違い、そしてメタバース関連銘柄を5つ紹介していきます。

  • 旧Facebookはメタバースに注力し社名も”メタ”へ
  • メタバース専業銘柄はロブロックス
  • ユニティとロブロックスは損失拡大中だがメタバースの主力プレーヤーとなる可能性アリ

1. メタバースとは

”メタバース”は、”メタ(meta。超越した)”と、”ユニバース(universe。宇宙)”を組み合わせた造語で、一言でいうならオンライン上の”仮想空間”を指す言葉です。

自身のアバターを作成しネットワークに接続することで、仮想空間で様々な体験をしたり、人々と交流したりすることを可能にします。

最近ではこの仮想空間でのイベントや会議も行われるなど、様々な用途に広がりを見せています。

VR(仮想現実)と似ているように感じますが、仮想空間そのものを指すメタバースに対して、VRはその仮想空間を感じ取り、”そこに居る”感覚を得るための技術だと言えます。

2. 注目銘柄5選

2-1. メタ・プラットフォームズ

2-1-1. 概要

メタ・プラットフォームズ(Meta Platforms Inc / FB)は旧フェイスブック(Facebook Inc)です。
FacebookやInstagramを運営し、広告によって大きな収益を得ています。

詳しい事業内容や銘柄分析はこちらにあります。

売上・利益(損失)の傾向
利益が多少上下しているものの増収増益傾向です。
直近(記事作成時点)の2021年第1Q~第3Qでは、売上が前年同期比46%増加、純利益が62%増加となっています。

2-1-2. チャート

2-1-3. メタバースとの関わり・取り組み

メタバースに必要となる技術、VR・ARプラットフォームにいち早く取り組んでおり、社名も”メタ”とする程注力してきました。

電源との接続を必要としない一体型VRヘッドセット”Oculus Quest2(Meta Quest2)”は現在(記事作成時点)利用可能なVRヘッドセット・ゴーグルの中で、最も人気が高いとも言われています。

また、2021年12月には、長らくプライベートベータ版だったメタバースアプリ”Horizon Worlds”を、米国とカナダに向けて公開しました。

なお、仮想空間内に広告を掲載する方針が示されており、新たな収益源とすることを目指しています。

2-2. エヌビディア

2-2-1. 概要

エヌビディア(NVIDIA Corp / NVDA)は半導体プロセッサ”GPU”を開発する大手企業です。
このGPUは、グラフィックだけでなく、AIの学習や仮想通貨のマイニングなど様々な場面で使用されています。

詳しい事業内容や銘柄分析はこちらにあります。

売上・利益(損失)の傾向
2020年1月期は売上・利益共に減少しましたが、それ以降は大きく成長しています。
直近(記事作成時点)の2022年第1Q~第3Qでは、売上が前年同期比65%増加、純利益が135%増加となっています。※1月決算

2-2-2. チャート

2-2-3. メタバースとの関わり・取り組み

高速計算処理を行うGPUは、仮想空間での膨大なグラフィック処理などに必須となると見られています。

また、仮想空間での直感的な操作や共同作業を可能とし、デジタルツインシミュレーションも構築できるオープンプラットフォーム”NVIDIA Omniverse”を提供します。

2-3. アップル

2-3-1. 概要

アップル(Apple Inc. / AAPL)は、iPhoneやiPad、MacなどのApple製品、そしてクラウド、App Store、ApplePayといったサービスを提供しています。

詳しい事業内容や銘柄分析はこちらにあります。

売上・利益(損失)の傾向
増収増益を続けています。
2021年9月期はiPhoneの新モデル発売が2回あった影響などで過去年より伸び率が大きく、売上が前年比33%増加、純利益が65%増加となりました。※9月決算

2-3-2. チャート

2-3-3. メタバースとの関わり・取り組み

VRヘッドセットの開発が噂されており、2022年内に発表されるのではないかと見られています。

アップルの取り組みについては公式発表がないため、あくまで噂止まりですが、過去には”メタ・プラットフォーム製のヘッドセットより軽量化が進んでいる”、”自社開発のプロセッサを使用している”などの報道がありました。

ただ、最近の報道では”アップルのVRヘッドセットは仮想空間に長時間入り込むようなものではなく、メタバースとは異なる”というものも出てきています。

2-4. ユニティ・ソフトウェア

2-4-1. 概要

ユニティ・ソフトウェア(Unity Software Inc / U)は、非常に大きなシェアを持つゲームエンジン”Unity”を開発・提供する企業です。

”Unity”はゲームのみならず、自動車設計や医療現場、映画製作へも活用されています。

詳しい事業内容や銘柄分析はこちらにあります。

売上・利益(損失)の傾向
売上は毎年40%程度の成長を続けていますが、損失も拡大しています。
直近(記事作成時点)の2022年第1Q~第3Qでは、売上が前年同期比44%増加、純損失が87%増加となっています。

2-4-2. チャート

2-4-3. メタバースとの関わり・取り組み

ゲームエンジン”Unity”はVRにもいち早く対応しており、リアルタイム3Dコンテンツの作成・操作といった点でも優れていることから、今後もメタバースに活用されていくだろうとされています。

2-5. ロブロックス

2-5-1. 概要

ロブロックス(Roblox Corp / RBLX)は、共同体験プラットフォームの提供を行う企業です。

VRではないものの、PCやスマートフォン、タブレットを利用して仮想空間にアクセスし、アバターを介して他のユーザーに会い、一緒にゲームを楽しむことができます。

また、ユーザー自身もゲームを制作・配信できるため、課金システムを導入すれば収益化も可能になります。

詳しい事業内容や銘柄分析はこちらにあります。

売上・利益(損失)の傾向
売上を大きく伸ばしていますが、損失も拡大しています。
直近(記事作成時点)の2021年第1Q~第3Qでは、売上が前年同期比120%増加、純損失が79%増加となっています。

2-5-2. チャート

2-5-3. メタバースとの関わり・取り組み

現状のロブロックスはVRが必須ではないものの、その事業はまさに”メタバース”だと言えます。

2021年11月には、スポーツウェアブランドNIKEが、ロブロックスの仮想空間内に”NIKELAND”を開設しました。
このNIKELAND内では、鬼ごっこなどのゲームや、アバター用の特別なNIKE製品の着用が可能となっています。

2-6. 追記:マイクロソフト

マイクロソフトの大手ゲーム会社(”コールオブデューティ”や”ウォークラフト”を手掛けるActivision Blizzard社)買収が発表されました。
総額687億ドルとされる大きな買収です。

この買収は2022年7月~2023年6月に完了する予定となっており、これによってメタバース関連事業を獲得することになります。

3. まとめ

映画の中のものだったメタバースですが、急速に技術開発が進み、少しずつ実現化され始めました。
基本的なアクセスにはハイスペックなPCも必要なく、もう既に私たちの手の届くところまで来ています。

メタバース専業銘柄に投資する場合、多くの子供たちを夢中にしているロブロックス(RBLX)が有力な候補の一つです。
損失も拡大中ですが、第1Q~第3Qの9ヶ月間の売上は、前年同期比120%を達成しています。
ただ、現在はこの成長率で人気が過熱している部分があるので、この成長に陰りが見えた際には株価にもマイナスの影響が出てくる可能性があるのでご留意ください。

また、ユニティ・ソフトウェア(U)やエヌビディア(NVDA)はメタバースに必要な土台を提供する企業、メタ・プラットフォーム(FB)はVRヘッドセットが好調という強みを持っています。(更にメタ・プラットフォームは、社名を変更する程の熱意を見せている)

アップル(AAPL)に関しては報道から予測することしかできませんが、根強いファンが多いブランドを展開してきた企業なので、ハイクオリティな製品に期待したくなります。

クロとしてはエヌビディアへの投資を決めていますが、それぞれの直近の第4Q決算や各プレスリリースも注視しておきたいと思います。

記事の内容はあくまでクロの考え・判断を中心に構成されているため、投資の際はご自身の判断の上、自己責任で行ってくださいますよう、お願いいたします。

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