メットライフ(MetLife Inc / MET)の6月締め四半期決算(2021年第2Q)について、アナリスト予想とも比較しつつその内容をまとめていきます。
■メットライフについて、事業内容や年度末決算をまとめた記事はこちらにあります。
1. アナリスト予想との比較
アナリスト予想を上回るEPSを達成しています。
特に直近3期は予想を大きく超えています。
次は、実際の売上高と利益額がどのように推移しているのかを見ていきます。
2. 四半期ごとの売上高と純利益(損失)の推移
これは、四半期ごとの売上高と純利益をまとめた表です。
(単位:百万ドル)
2021年第2Qは、前期より売上・純利益ともに増加しています。
全体的に売上が増加していますが、特に投資による収益が増加している点と、長期金利の変動によってデリバティブでの利益が生じた(ここしばらくは損失が出ていた)点が大きな変化です。
また、一部子会社を処分した売却益、法的準備金の取り崩しも、純利益の増加に影響しています。
なお、アナリスト予想の売上高(16,240百万ドル)は超えています。
3. その他の補足
3-1. 2020年・2021年の上半期比較
2020年、2021年の上半期を比較すると、売上は増えているものの純利益は減少しています。
長期金利によるデリバティブの変動の影響が大きく、2020年上半期は約35億ドルの利益だったのに対し、2021年上半期は約18億ドルの損失が生じています。
一方で2021年は保険料収入や投資による収益が増加しているので、最終的な純利益は、2020年上半期45.4億ドル、2021年上半期37.7億ドルとなりました。
4. まとめ
2020年は減収減益だったメットライフ(MetLife Inc / MET)ですが、2021年上半期を見ると売上は回復してきています。
ただ、純利益は2020年より更に減少している状態です。
第2Q単体で見れば純利益を大きく増加させていますが、事業外の利益も大きかったので、事業が好調だったとは言い切れません。
とはいえ、2020年はコロナ感染拡大の影響が本格化してきた第2Qからの利益の減少が大きかったので、その影響が小さくなってくるであろう2021年の下半期は、状況が好転する可能性もあると考えます。
(メットライフの事業内容や年度末の決算書分析を行った記事もこちら↓にあります)
今回の記事は2020~2021年のMetLife Incの決算書及び四半期レポート、コーポレートサイトを参考に作成しました。少しでもお役に立てたら嬉しいです。
また、記事の内容はあくまでクロの考え・判断を中心に構成されているため、投資の際はご自身の判断の上、自己責任で行ってくださいますよう、お願いいたします。
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