2022年3月発表【LZ】決算_リーガルズーム

米国株の四半期決算
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リーガルズーム(LegalZoom.com Inc / LZ)の12月締め四半期決算(2021年度第4Q)について、アナリスト予想とも比較しつつ内容をまとめていきます。

リーガルズームの銘柄分析を行った記事はこちらにあります。

1. アナリスト予想との比較

EPSがアナリスト予想を達成しましたが、売上は未達でした。
また、四半期売上が連続して減少しています。

なお、今四半期の予測EPSについて、表では赤字で0.00となっていますが、実際は-0.003ドルです。

LZのEPS・売上_アナリスト予想と実績比較_2112

次は、実際の売上高と利益額がどのように推移しているのかを見ていきます。

2. 四半期ごとの売上高と純利益(損失)の推移

LZの売上高・純利益(損失)_2112

これは、四半期ごとの売上高と純利益をまとめた表です。
(単位:百万ドル)

四半期売上は連続して減少しましたが、前年同期と比較すると16%増加しています。
ただ、利益・損失については、2020年第4Qの約9百万ドルの黒字から、今四半期は約21百万ドルの赤字へと転落しました。

この赤字の主な原因はIPOに関連して発生・認識された株式報酬です。

売上の内訳としては、一度の手続き・処理ごとに発生する売上”トランザクション”が前年同期比8%増加、サブスクリプション収益は29%増加となっています。
トランザクション収益のユニットあたり平均収益額は横ばいですが、サブスクリプション収益のユニットあたり平均収益額は223ドルから236ドルへ増加しました。

一方、売上に占める割合は低いものの、パートナーフィーは前年比35%減少しています。

また、四半期の粗利率も67%から66%へ1ポイント低下しました。

3. その他の補足

3-1. 通年の結果

2021年度通年では、売上は575百万ドル(前年比22%増加)、営業損失は85百万ドル(前年は49百万ドルの黒字)、純損失は109百万ドル(前年は10百万ドルの黒字)という結果でした。

粗利率は67%で変わりませんが、事業に関する各種費用が大きく増加しています。

2020年末時点ではまだIPOしておらず、IPOに伴って計上された費用も多い2021年度と比較すると、その差がかなり目立ちます。

3-2. ガイダンス

2022年度第1Qのガイダンスでは、150百万ドル~152百万ドルの売上を見込んでいます。

また、通年での売上は650百万ドル~660百万ドルと予測しており、サブスクリプション収益に限れば約25%の成長が予測されるとしています。
この総売上の金額は、2021年比13%~15%の成長が見込まれた数値です。

なお、現在は既にアナリスト予想が修正されていますが、決算発表時の予想値はいずれもガイダンスより大きい数値(ガイダンスがアナリスト予想を下回っていたでした。

3-3. 株式の買戻し承認

最大150百万ドル(1億5,000万ドル)の自社株買いプログラムが承認されました。
この買戻しが行われる時期や内容、実際の金額はまだ未定です。

4. まとめ

リーガルズーム(LZ)の2021年第4Qは、売上が連続して前四半期を下回ることとなり、勢いに欠ける内容です。
また、事業拡大やIPOで費用がかさむことは予想されていましたが、四半期・通年ともに黒字から赤字に転落してしまいました。

ただ、粗利率が高く安定した収入が見込めるサブスクリプション収益は20%以上の成長を維持しており、2022年度もその傾向は続く見込みです。
このままいけば利益率が上昇し、損失の削減につながる可能性も十分あります。

ただ、もう一つの粗利率が高い収益源であるパートナーフィーの減少は気になります。
この点を含め、より詳しい内容が発表される年次決算を待ちたいと思います。

(リーガルズームの事業内容や年度末の決算書分析を行った記事もこちら↓にあります)

今回の記事は2020~2021年のLegalZoom.com Incの決算書及び四半期レポート、コーポレートサイトを参考に作成しました。少しでもお役に立てたら嬉しいです。
また、記事の内容はあくまでクロの考え・判断を中心に構成されているため、投資の際はご自身の判断の上、自己責任で行ってくださいますよう、お願いいたします。

過去の分析記事はこちらに一覧化しています。

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