2021年6月四半期決算【JPM】JPモルガン・チェース

米国株の四半期決算
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JPモルガン・チェース(JPMorgan Chase & Co. / JPM)の6月締め四半期決算(2021年第2Q)について、アナリスト予想とも比較しつつその内容をまとめていきます。

JPモルガン・チェースについて、事業内容や年度末決算をまとめた記事はこちらにあります。

1. アナリスト予想との比較

アナリスト予想を上回るEPSを達成しています。
ただ、直近の第2Q(6月締め四半期)は、他の期と比較すると予測との差が小さくなっています。

JPMのEPS_アナリスト予想と実績比較

次は、実際の売上高と利益額がどのように推移しているのかを見ていきます。

2. 四半期ごとの売上高と純利益(損失)の推移

JPMの売上高・純利益(損失)_2106

これは、四半期ごとの売上高と純利益をまとめた表です。
(単位:百万ドル)

2021年第2Qは、第1Qと比較すると減収減益となっています。

また、第2Qを前年同期比と比較した場合は、売上は減ったものの、純利益が155%増加しました。
この利益の増加は主に貸倒引当金の変化によるもので、2020年第2Qは貸倒引当金を多く設定していたのに対し、経済見通しが改善した2021年第2Qは、その一部を取り崩しました。(なお、第1Qも同様に引当金を取り崩していた)

3. その他の補足

3-1. 2020年・2021年の第2Q比較

消費者・コミュニティバンキング事業は売上に変化はないものの、2020年第2Qの赤字から、5,634百万ドルの黒字に転じました。
これも主に引当金の取り崩しによるものです。
また、預金残高の増加やデビット取引の増加、顧客投資資産の増加などで収益が増加しましたが、住宅ローンによる収入・利益は減少しました。

一方で、投資銀行事業は減収減益となりました。
株式市場部門の収益は好調ですが、融資収益、市場・証券サービス、債券市場の収益が減っています。

商業銀行事業は売上にあまり変化がありませんが、引当金の計上が無かったことで、2020年第2Qの赤字から、1,420百万ドルの黒字に転じました。

資産運用事業は増収増益と好調で、それには主に管理手数料の増加や預金・ローン残高の増加が影響しています。
また、長期商品への流入も多く、運用資産は21%増加して3兆ドルに達しました。

4. まとめ

年次決算では投資銀行事業が好調だったJPモルガン・チェース(JPMorgan Chase & Co.)ですが、消費者・コミュニティバンキング事業が黒字になり、一方で投資銀行事業の勢いが衰えてきました。
コロナ感染拡大による特殊な経済状況が落ち着いてきたと言えそうです。

また、資産運用事業が好調になってきました。

(JPモルガン・チェースの事業内容や年度末の決算書分析を行った記事もこちら↓にあります)

今回の記事は2020~2021年のJPMorgan Chase & Co. の決算書及び四半期レポート、コーポレートサイトを参考に作成しました。少しでもお役に立てたら嬉しいです。
また、記事の内容はあくまでクロの考え・判断を中心に構成されているため、投資の際はご自身の判断の上、自己責任で行ってくださいますよう、お願いいたします。

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