【ISRG】インテュイティブが売上など暫定結果を発表_コロナ復活の影響は?

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2022年1月12日、インテュイティブ・サージカル(Intuitive Surgical Inc / ISRG)が、2021年第4Qと2021年通年の暫定売上、導入数などを発表しました。

早速内容を見ていきましょう。

1. インテュイティブ・サージカルとは

インテュイティブ・サージカルは、内視鏡手術支援ロボット”ダ・ヴィンチ・サージカル・システム(ダビンチサージカルシステム / da Vinci Surgical System)”を主力とする医療ロボットメーカーです。

人間以上の可動域や手振れ補正、独自の視野など、人間には不可能な器具・機能を使った手術を可能にするこの手術ロボットという市場において、圧倒的なシェアを持っています。

手術ロボットを用いた手術には、傷口が小さく済んだり、出血を抑えられるといったメリットがあり、更に5Gの実用化が進めば遠隔手術も行える可能性があるとされています。

インテュイティブ・サージカルの事業内容や年次決算などをまとめた記事はこちらにあります。

2. 発表された暫定結果・ガイダンス

2-1. 売上

2021年第4Qの暫定売上は、約15億5,000万ドルです。
これは前年同期比で17%増加したことを表しています。

また、アナリスト予想は15億1,700万ドルとされており(TradingViewより引用)今回の暫定値が正しければ、予想値をクリアすることになります。

ただ、2020年第4Q、2021年第4Qのどちらも新型コロナ感染拡大の悪影響を受けました。
この影響がなかった2019年第4Qから2021年第4Qまでの複合年間成長率(年平均成長率)は10%です。

通年での売上は約57億1,000万ドルで、前年比31%の増加となる見込みです。
この通年の場合の2019年から2021年の複合年間成長率は13%となります。

■過去の通年売上はこちら、また四半期売上はこちらで紹介しています。

2-2. 手術件数

手術ロボット本体だけでなく、付属品・消耗品も手掛けるインテュイティブ・サージカルにとって、手術件数も重要な指標です。

2021年第4Qのダ・ヴィンチ・サージカル・システムを用いた手術件数は、前年同期比19%増加しました。

この手術件数でも2019年第4Qから2021年第4Qまでの複合年間成長率を見てみると、13%となります。

また、通年で見ると、2021年の手術件数は1,594,000回で前年比28%増加しており、2019年から2021年の複合年間成長率は14%です。
2022年には、前年比(2021年と比較し)11%~15%の成長を見込んでいるとしています。

2-3. 出荷数

2021年第4Qのダ・ヴィンチ・サージカル・システム出荷数は、385台でした。
前年同期は326台だったため、18%増加したことになります。
また、前期(2021年第3Q)と比較しても増加しています。

2021年通年では1,347台(なお、リースなどの517台を含む)の出荷で、前年比44%の増加となりました。

3. その他発表・補足

2021年12月に、FDA(米国食品医薬品局)から新たな認可を取得しました。

これは新しい手術用ステープラーで、最大120度曲げることが可能な間接や先端部のカーブによって、執刀医が使いやすいように工夫がなされています。

このステープラーは、2022年に米国で発売予定です。

4. まとめ・次回決算

インテュイティブ・サージカル(ISRG)は新型コロナ感染拡大の影響がある(病院のリソースがコロナに割かれ、外科手術件数が減少するため)としつつ、売上を堅実に伸ばしています。

今回は全体的にあまり劇的な成長率ではありませんでしたが、ダ・ヴィンチ・サージカル・システムを利用した手術件数も増えており、今もなお徐々に普及を続けているようです。

また、次回の決算発表は2022年1月20日を予定しています。
売上だけでなく、詳細な費用、利益なども出てくるので、クロも改めて記事を作成する予定です。

記事の内容はあくまでクロの考え・判断を中心に構成されているため、投資の際はご自身の判断の上、自己責任で行ってくださいますよう、お願いいたします。

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