株価下落はなぜ?GWの間に米国では何があったのか

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金融緩和・施策によって、多少上下しつつも上昇傾向を維持していた米国株式市場ですが、このGW期間に下落してしまいました。今回はこの推移や傾向についてまとめました。

1. GWの指数の変動・金融緩和策について

1-1. 4月末の下落

2021年4月28日、株式市場の下落国債相場の上昇が起こりました。特にハイテク株(テック株とも呼ばれる)が中心とされるナスダック指数はその後も大きく下落しています。
一方、NYダウ指数は持ち直し、連休前よりも少しだけ上昇しました。これらの動きは、投資家の関心がハイテク株よりも比較的割安な景気循環株・バリュー株などへ移っている証明とも言えます。

ちなみに4月27~28日に開かれた定例会合で、米国連邦公開市場委員会(FOMC)は”景気の現状認識は上方修正する”とした一方で、”現行の金融緩和策は継続する”という姿勢を示しています。

1-2. 5月4日 イエレン財務長官の発言

2021年5月4日、イエレン財務長官が米紙の録画インタビューにて”金利を少しだけ上昇する可能性が高い”との認識を示したことで、再び株式市場は下落しました。
その後、別紙のオンラインイベントで”金利上昇を予想したり推奨しているわけではない”という旨の説明を行ったことで、NYダウ指数は回復しています。
しかしナスダック指数は若干の上昇をしただけで、再び下落傾向となっています。

1-3. ナスダック指数・NYダウ指数の推移

2020年6月~2021年5月のナスダックチャート

これは過去1年間のナスダック指数のチャートです。
上昇を続けていましたが、このGWを下落で終えているのがわかります。

2020年6月~2021年5月のNYダウチャート

こちらは過去1年間のNYダウ指数のチャートです。
GW中に若干下がったものの、最終的には値上げに転じています。

2. 米国債10年利回り(長期金利)の推移

2020年6月~2021年5月の米国債10年利回りチャート

米国債10年利回り(長期金利)の最近のチャートはこのようになっています。4月29日には1.67%をつけ、4月後半では最高値でした。”10年利回りが上がった時は株式が下がる”と言われる通りの動きです。
ただ、次の長期的なチャートを見てみると、現在の水準は低いものです。

過去5年間の米国債10年利回りチャート

過去5年間のチャートがこちらです。高いときは3%程度あります。
現在の数値はコロナ感染拡大後で見ると高いですが、過去と比較すると低い水準にあることがわかります。
また、これ以前の米国債10年利回りは、多少の上下はあるものの更に高い数値となっています。

2-2. 今後はどうなる?

クロとしては、今後も上下を繰り返しつつ、長い時間をかけて米国債10年利回り(長期金利)は上昇していくと思います。コロナによって社会が大きく変わった現状が特別な状態であって、それ以前の金利の方が経済的には正常だと考えているからです。

2020年末頃から「国債10年利回りが1.5%を超えると株式市場は下落する」と言われ続け、2021年2月中にとうとう1.5%を超えた際には、ナスダック指数やNYダウ指数も一時的に下がりました。
今後も何度か同様の下落はあるでしょうが、市場自体を長期的な目で見れば、いずれは成長するものだと考えています。

3. まとめ

現状の株式市場の下落傾向は特にナスダック・ハイテク株に強く表れており、現状は四半期決算でアナリスト予想を上回った企業(イルミナPTCなど)の株価も下がってしまっています。
少し前から投資家の間で言われている通り(指数から見でも)景気循環株・バリュー株への関心が強まっている状況です。

ただ”金融緩和策の継続”は明言されていますし、決算が良く順調な銘柄の株価下落は市場全体の圧力の影響が大きいと言えるので、クロ個人としては”良い”と思った銘柄は売らずに保持しておこうと思います。

記事の内容はあくまでクロの考え・判断を中心に構成されているため、投資の際はご自身の判断の上、自己責任で行ってくださいますよう、お願いいたします。

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