GoPro【GPRO】銘柄分析_21年度決算更新版

米国株の年次決算書・銘柄分析
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今回はゴープロ(GoPro, Inc. / GPRO)の決算書(10-K)・銘柄分析を、2021年度決算を踏まえた内容に更新しました。クロの判断は以下の通りです。

  • 安定性(資金繰り)
  • 収益性
  • 経営の効率
  • 成長への期待

それでは見ていきましょう。

1. GoPro, Inc.(GPRO)について

1-1. 業種

電子機器、電子テクノロジー、ソフトウェア、サービス

1-2. 事業の概要

GoProは、コンパクトで頑丈かつ防水性を持ったアクションカメラや、独自のモバイルアプリ・ビデオ編集ソフトウェアを開発・提供する企業です。

Facebook、Instagram、TikTok、Twitter、Vimeo、YouTubeなどでGoProコンテンツの共有を行うメディア企業という側面もあり、各種プラットフォームを合計したフォロワー数は2021年末時点で4,790万人に達しました。
2020年末は4,590万人だったため、1年間で約200万人増加したことになります。

また、無制限のクラウドストレージやカメラの交換・損傷保護、ライブストリーミングへのアクセス、カメラ製品・アクセサリの割引などを提供するサブスクリプションサービスも提供しています。
2020年12月末時点の加入者数は76万1,000人でしたが、2021年12月末には約160万人に増加しており、前年比107%の成長を記録しました。

他にも、バッグやケースなどのGoProブランド製品を展開しています。

なお一時はドローンも扱っていましたが、現在はドローン事業から撤退しています。

1-3. チャート

GoProの株価チャートはこのようになっています。
IPO初期は100ドル近い株価でしたが、2015年後半に大きく下がり、何年もの間10ドル前後で推移しています。
2020年2月頃の新型コロナ感染拡大による下落を経た後再び上昇したものの、2021年3月頃からは下降に転じています。(2022年2月14日時点)

2. 決算書(10-K)の分析

2-1. 経営の安全性(資金繰り)

  • 貸借バランスは安定タイプ
  • 自己資本比率は49%に上昇
  • キャッシュフローは好転

2-1-1. 流動資産・固定資産に関する比率

(単位:百万ドル)

貸借バランスは“安定タイプ”です。

流動比率は約165%、当座比率も約138%で、短期的な資金繰りは問題ありません。

固定比率は約78%で、こちらも優秀です。

2-1-2. 資本の比率

自己資本比率は約49%に上昇しました。十分高い数値です。
今年は事業が黒字となったことが影響しています。

2-1-3. キャッシュフロー

キャッシュフローは、営業活動プラス、投資活動マイナス、財務活動マイナスという組み合わせで、フリーキャッシュフローはプラスです。

今年は事業が黒字となり、営業活動をプラス収支で終えることができました。

投資活動では満期保有・売買目的の有価証券を多く購入しており、マイナス収支となっています。

財務活動は、ストックオプションなどの株式発行によってプラス収支です。

2-1-4. 項目まとめ

2021年の事業が黒字となったことで、財務状態は改善しています。
安定性は十分です。

2-2. 収益性

  • 2021年は久しぶりの黒字
  • ただし法人税の調整込みの利益額

2-2-1. ROE(自己資本利益率)

赤字続きでROEもマイナスでしたが、2021年は黒字となったことで、ROEもプラスになりました。
自己資本が増加している中、純利益は大きかったので、米国平均の3倍以上の数値が出ています。

ただ、2021年の利益が非常が大きいことには、繰延税金の調整額(プラス)の影響もあります。

2-2-2. ROA(総資産利益率)

ROAもROEと同様の動きをしています。

ROAも非常に高い値です。

2-2-3. 項目まとめ

2014年~2015年をピークに、2016年から赤字に転落していたゴープロですが、2021年は久しぶりの黒字決算となりました。

利益の大きさには税金の調整があったことが影響していますが、こういった調整を加える前の、事業自体の利益である”営業利益”も発生しています。

2-3. 経営の効率

  • 回転率は許容範囲
  • 売上が増加したものの資産も増加し回転率低下
  • 棚卸資産は減少し回転率上昇

2-3-1. 各回転率

全体的に回転率は許容範囲内です。

売上が増加した一方で資産も増加したため、総資本回転率は低下しました。
また、繰延税金資産の増加で固定資産回転率も一気に低下しています。

しかし棚卸資産(在庫)は減少しており、製造業の平均を超える回転率に上昇しました。

2-3-2. 項目まとめ

全体的な回転率は低下しましたが、それでもあまり悪くない数値です。

2-4. 成長している・していく企業か

  • 2021年は事業が黒字に
  • 販路のシフトやサブスクなどが好調で利益率上昇
  • 売上高研究開発費率は平均の3倍近い

2-4-1. 売上高と営業利益

2020年は新型コロナ感染拡大の影響を受けて売上が減少していましたが、2021年には回復し、前年比30%の売上増加となりました。

2021年は営業利益が発生しました。
営業費用は2020年からあまり増加させないまま、売上を大きく伸ばすことに成功しています。

2020年のリストラ実施、そして小売店経由から直販への販路のシフト、平均販売価格の上昇、サブスクリプションへの注力によって、利益率はかなり改善しています。
また、脱コロナの社会的な需要回復もあり、カメラの販売台数自体も増加しています。

2-4-2. 研究開発費

売上高は約1,161百万ドル、研究開発費は約141.5百万ドルだったので、売上高研究開発費率は約12.2%です。
科学技術・学術政策研究所によると※1同程度の従業員数を抱えた米国企業の平均は4.4%とされており、平均の3倍近い比率で資金を投じていることがわかります。

比率は昨年より低下しましたが、研究開発のための人員を増やしたことなどから、開発費の金額自体は昨年より増えています。

※1出典:文部科学省 科学技術・学術政策研究所 科学技術指標2019

2-4-3. 項目まとめ

営業費用削減などの施策が実を結び、2021年は黒字決算となりました。

ただ、利益率は改善されましたが、売上自体はコロナ前の水準に戻った段階です。
更なる成長のためには、何か新しいアクションが欲しいところです。

3. まとめ

クロとしては、ゴープロ(GoPro, Inc.)は引き続き様子を見たい銘柄です。

2021年のサブスクリプション会員数は驚異的な増加を見せており、利益率の改善も果たしています。
しかし、売上額は2019年の実績にわずかに届いておらず、今後の更なる成長には、まだ期待しづらいと判断しました。

今回の記事はGoPro, Inc.の決算書及びコーポレートサイトなどを参考に作成しました。少しでもお役に立てたら嬉しいです。
また、記事の内容はあくまでクロの考え・判断を中心に構成されているため、投資の際はご自身の判断の上、自己責任で行ってくださいますよう、お願いいたします。

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