Eスポーツエンターテイメント【GMBL】銘柄分析_eスポーツのベッティングサービスを提供

米国株の年次決算書・銘柄分析
スポンサーリンク

Eスポーツ・エンターテイメント・グループ(Esports Entertainment Group Inc / 略称EEG / GMBL)の決算書(10-K)分析やニュースについてまとめました。クロの判断は以下の通りです。

なお、売上が発生するようになって日が浅いこともあり、事業内容に重点を置いた内容になっています。

  • 安定性(資金繰り)
  • 経営の効率※2021年6月期の評価
  • 成長への期待

それでは見ていきましょう。

1. Esports Entertainment Group Inc(GMBL)について

1-1. 業種

iGaming(eスポーツ中心)、サービス、ソフトウェア

1-2. 事業の概要

Eスポーツ・エンターテイメント・グループは、eスポーツやその他カジノなどのオンライン・ギャンブル・プラットフォームを提供する企業です。

中心となるのはeスポーツ、つまりLeague of LegendsやFortniteなどのプロによるゲーム対戦・スポーツに関するiGaming(iGamingはオンラインギャンブルの総称)です。

Eスポーツ・エンターテイメント・グループ自体は持株会社で、何度も買収を繰り返して事業を拡大してきました。
”Vie.gg”というブランドではeスポーツの観戦イベントに関するオンライン賭博に重点を置いたサービスを、”Argyll”では、オンライン・スポーツ・ベッティング、オンライン・カジノサービスを手掛けています。

また、”EEG Games”事業ではeスポーツの対戦やトーナメントも開催します。

1-2-1. 市場規模

2021年6月の決算書内で公表されている、Zion Market Researchの”2017年~2024年の世界のオンラインギャンブル市場”に関する調査結果では、2018年の市場規模は458億ドル(45,800百万ドル)を超え、2024年までに944億ドル(94,400百万ドル)に達すると予測されています。

また、2021年10月12日にREPORT OCEANが発表したレポート※1では、2027年までに1,282億8,000万ドルの市場規模となる見込みとされています。

更にeスポーツ・ベッティングに絞った市場規模予測としてはMarketInsight Reportsによるもの※2があります。
この予測では、2020年から2025年にかけてCAGR(年平均成長率)13.1%で成長すること、そして2019年の79億8,320万ドルから、2025年までに130億5,000万ドルの規模になる見込みが示されています。

※1 FNNプライムオンライン記事を参照。2022年2月23日閲覧:https://www.fnn.jp/articles/-/252299
※2 PR Newswireを参照。2022年2月23日閲覧:https://www.prnewswire.com/news-releases/the-esports-betting-industry-is-growing-exponentially-becoming-the-markets-hottest-trend-301295642.html

1-3. チャート

Eスポーツ・エンターテイメント・グループの株価チャートはこのようになっています。
2020年4月にナスダックにIPOし、2021年2月に急上昇したものの、その後は下落が続いています。(2022年2月23日時点)

2. 決算書(10-K)の分析

2-1. 経営の安全性(資金繰り)

  • ひとまずの資金繰りは問題なし
  • 頻繁な資金調達で自己資本比率は高い
  • まだ事業から現金を生み出せていない

2-1-1. 流動資産・固定資産に関する比率

2021年決算書におけるGMBL貸借バランス

(単位:百万ドル)

貸借バランスは”おおむね安心タイプ”です。

株式の発行などで大量の資金を調達しているので、流動比率は244%、当座比率は189%とかなり高く、短期的な資金繰りは問題ありません。
固定比率は120%ですが、純資産と固定負債でまかなえているのでひとまず許容範囲内です。

2-1-2. 資本の比率

自己資本比率は62%とかなり高いです。
これは主に、株式発行やストックオプション、ワラント等の行使によって資本を調達しているためです。

2-1-3. キャッシュフロー

営業活動がマイナス、投資活動がマイナス、財務活動がプラスという組み合わせで、フリーキャッシュフローはマイナスです。

2021年度(6月締め)は売上(約1,700万ドル)が初めて発生した年ということもあり、事業赤字が大きく、営業活動のキャッシュフローもマイナス収支となりました。
なお、記事作成時点の最新決算(2022年度第2Q=10月~12月期)でも、営業活動はマイナス収支です。

投資活動では事業買収による支出が非常に大きくマイナス収支に、財務活動では株式発行やストックオプション、ワラント等の行使、更に転換社債発行によって多額の資金調達を行ってプラス収支になっています。

2-1-4. 項目まとめ

ひとまずの資金繰りには問題ありません。
ただ、2022年度も債務を発行して資金を調達しています。

2-2. 収益性

赤字額・資産の変動が大きく(資産は急増している)、数値が参考にならないため、割愛します。

2-3. 経営の効率

  • まだ売上が小さく回転率は非常に低い
  • 2022年度は大幅に売上増加(記事作成時点)

2-3-1. 各回転率

GMBLの総資本回転率、固定資産回転率、棚卸資産回転率_2021

まだ売上が小さいため、回転率も非常に低いです。
ただ、2022年度の第1Q~第2Qは前年同期の約12倍の売上を出しています。

2-4. 成長している・していく企業か

  • 2021年6月期に初めて売上発生
  • 2022年度の6ヶ月間前年比売上増加
  • 原価発生、コスト増加などで、営業損失が増加

2-4-1. 売上高と営業利益

GMBLの売上高推移_2021

2021年6月期に初めて売上が発生しました。
なお、直近の決算(記事作成時点。2022年第2Q)では、四半期売上が14.5百万ドル、6ヶ月間での売上が30.9百万ドル発生しています。

なお、アクティブユーザー数などは開示がないようです。

GMBLの営業利益(損失)推移_2021

営業損失は増加しています。

売上が発生することによって原価がかかるようになったのはもちろん、マーケティング費用、一般管理費なども急激に増加しました。

2022年度の経過した6ヶ月間では、2021年度の同期間と比べて原価やマーケティング費用が削減されていますが、一般管理費は増加しています。
なお、事業外の債務に関する損失なども大きく、純損失額を見ると約6倍近くに膨れ上がっています。

2-4-2. 項目まとめ

まだ初期段階ということもあって、売上の伸びは非常に大きいです。

ただ、2022年度のガイダンスがアナリスト予想をかなり下回っており(70百万ドル~75百万ドルの売上ガイダンスに対し、アナリスト予想は99.23百万ドル。なおガイダンスは前年比317%~347%の成長を示す数値)市場の期待に応えられるかどうか厳しい部分があります。

また、第1Q~第2Qの6ヶ月間で既に約31百万ドルの売上を達成しているため、残りの6ヶ月間では約39百万ドル~44百万ドルの売上しか見込まれていないことになります。
第1Qと第2Qを比較しても第1Qの売上の方が大きい結果となっていますし、毎四半期ごとの大きな成長は難しそうです。
ただ、具体的な季節性は明言されていないものの、季節的な要因が影響している可能性もあります。

3. まとめ

クロとしては、Eスポーツ・エンターテイメント・グループ(GMBL)はひとまず様子を見たい銘柄です。

2022年度の経過した半年間の実績やガイダンスから、今後も売上がどんどん伸びていくというビジョンが見えなかったのが主な理由です。

ただ、セクターとしては成長していく分野だと思うので、随時決算などは追っていきたいと思います。

今回の記事はEsports Entertainment Group Incの決算書及びコーポレートサイトを参考に作成しました。少しでもお役に立てたら嬉しいです。
また、記事の内容はあくまでクロの考え・判断を中心に構成されているため、投資の際はご自身の判断の上、自己責任で行ってくださいますよう、お願いいたします。

コメント

タイトルとURLをコピーしました