FOMC議事録_QT開始・利上げも加速か

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2022年4月6日、3月に実施されたFOMCの議事録が発表されました。
声明ではあまり触れられなかったバランスシート縮小(QT)や、政策金利(FF金利)引き上げの今後についても詳しく議論が行われています。

それでは早速その内容を見ていきましょう。

1. 声明で発表済みの内容

3月のFOMC終了後に発表された声明では、政策金利を0.25ポイント引き上げること、バランスシート・資産縮小(QT)を5月に開始する可能性があることが示されていました。

バランスシート縮小に関しては具体的な説明が無く、政策金利に関しては事前にパウエル議長が具体的な発言を行っていたため、これらの発表を受けても市場は動揺しませんでした。

また、FOMCメンバーによる金利予測では、2022年末の政策金利を1.9%とする見方が強いとされています。

2. 今回の議事録で判明した内容

2-1. 利上げは0.5ポイントとなる予定だった

0.25ポイントでの実施となった3月の政策金利引き上げですが、実は多くのFOMC参加者が0.5ポイントの利上げを支持していたことがわかりました。
この引き上げ幅を縮小したのは、ロシアによるウクライナ侵攻で不確実性が高まったと判断したためです。

実質的に0.5ポイント幅の利上げは先送りとなりましたが、インフレの加速が続いていることを受け、市場では”5月のFOMCで0.5ポイントの金利引き上げが決定される”という見方が強くなっています。

更に、”インフレ圧力が弱まらない場合には、0.5ポイントの利上げを複数回行うことが適切になる可能性もある”という旨の指摘がされており、6月、7月にも0.5ポイントの利上げが行われるのではないかという見方が出てきています。

2-2. バランスシート縮小ペース

バランスシート縮小(QT)は、月950億ドル(内訳は国債600億ドル、住宅ローン担保証券350億ドル)を上限とするペースで開始されることが示唆されました。

この縮小規模の上限は、3ヶ月~3ヶ月以上の期間で段階的に変更していくという方針・認識が多数のようです。

また、5月のFOMC後というタイミングでバランスシート縮小を開始するのが適切と認識していることが示されました。

今回の新型コロナ感染拡大に伴う量的緩和で、バランスシートは9兆ドル規模に膨らんでいるとされており、どこまで削減できるのかという点も今後の議論を呼びそうです。

3. まとめ

今回の議事録は、5月のFOMCでバランスシート縮小が開始される可能性を更に強める内容でした。
また、縮小規模の上限も950億ドルと具体的な数字が出てきています。

5月のFOMCは3日~4日に実施される予定となっており、まだ1ヶ月近く時間があるため、利上げ幅も含めた今後の動向が注目されます。

また、4月12日(日本時間21時30分)にはインフレの度合いを示すCPIが発表されるため、こちらも注意しておきたいです。

記事の内容はあくまでクロの考え・判断を中心に構成されているため、投資の際はご自身の判断の上、自己責任で行ってくださいますよう、お願いいたします。

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