6月9日発表決算【FCEL】フューエルセル・エナジー

米国株の四半期決算
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先日発表されたフューエルセル・エナジー(FuelCell Energy, Inc. / FCEL)の2022年度第2Q(2022年2月~4月)について、アナリスト予想とも比較しつつ内容をまとめていきます。

フューエルセル・エナジー銘柄分析を行った記事はこちらにあります。

1. アナリスト予想との比較

今四半期はEPS・売上ともにアナリスト予想を下回る結果となりました。

FCELのEPS・売上_アナリスト予想と実績比較_2204

次は、実際の売上高と利益額がどのように推移しているのかを見ていきます。

2. 四半期ごとの売上高と純利益(損失)の推移

FCELの売上高・純利益(損失)_2204

これは、四半期ごとの売上高と純利益をまとめた表です。
(単位:百万ドル)

今四半期の売上は前年同期比17%増加しました。
一方、営業損失は62%拡大しています。

また、前四半期と比較すると売上は半減しています。
これは、前四半期に発生していた製品売上が再びゼロとなったことが大きな要因です。
この製品売上は和解したPOSCO Energyの子会社への納品で、今四半期には発生しなかったものの、次四半期にもう一度納入が行われる予定となっています。

前年同期と比較して増加した売上は、サービス収益とPPAによる収入です。
サービス収益はモジュール交換などのメンテナンス発生によって増加し、PPA収入は一部プロジェクトの商業運転開始などに伴う発電量の増加が売上増加につながりました。
ただし、この2つのセグメント(と、売上の発生していない製品売上セグメント)は、原価が売上を上回る赤字状態となっています。

なお補足として、PPA収益セグメントの原価には一部(原価コスト14.1百万ドルのうち4.8百万ドル。ちなみにPPA収益は9百万ドル)、代替利用不可能とされたトヨタプロジェクトの建設費が含まれています。
この代替利用不可能というのは、有利な価格条件での天然ガス調達が不可能となったことに起因するものです。

唯一黒字だったのがアドバンスドテクノロジー事業(先端技術事業)からの収益ですが、こちらは前年同期比34%減少しています。
この収益は提携先との契約、そして実際の研究開発・作業の進捗に基づいて認識されていくものです。

なお営業費用も大きく増加しており、これに関しては、マーケティング・コンサル費用の増加、人員補強による人件費の増加、水素事業商業化への投資増加などが要因に挙げられます。

3. その他の補足

3-1. バックログ

2022年度第2Q終了時点のフューエルセルのバックログ総額は1,326百万ドルで、前年同期と比べてほぼ横ばいとなっています。

内訳を見ると、POSCO Energyの子会社からの製品バックログの追加(前年同期はゼロだったが、今四半期は前四半期から引き続き60百万ドルとなっている)があったものの、他は全て減少しています。

アドバンスドテクノロジー事業(先端技術事業)については、米国エネルギー省と新たな契約を結んだことが反映されていますが、一方でEMTEC(旧名称EMRE。炭素回収技術を共同開発中)との契約に基づいて実行された作業による減少があるため、バックログは相殺されています。

3-2. 海軍基地などプロジェクト進捗

米国海軍の基地に、合計7.4MWとなる2つの燃料電池プラットフォームを建設しているフューエルセル・エナジーですが、このうち一つが試運転を開始しました。
なお、このプラットフォームの商業運転開始後は、PPA収益に含まれるようになります。

この他に大きなプロジェクトとしては、トヨタとのプロジェクト(2.3MW)が2022年後半~2023年初頭に建設完了予定、コネチカット州ダービーのプロジェクト(14MW)が進行中となっています。

4. まとめ

フューエルセル・エナジー(FCEL)の2022年度第2Qは、前年同期比での売上成長は17%、赤字が拡大、バックログは横ばいと、少々厳しい内容でした。

次四半期はPOSCO Energy社と和解したことによる残りの製品納入が行われる予定ですが、その後はわかりません。

しかし、米国エネルギー省から新規受注があり、今後の社会に必要不可欠な最先端技術であるという点は変わっていないと受け取れます。

また今四半期は、トヨタプロジェクトからの費用計上が無ければPPA収益の赤字がかなり小さかったのですが、PPA収益と原価は過去大きく変動しているので、このまま順調に黒字化できるかという点においては少々疑問が残ります。

(フューエルセル・エナジーの事業内容や年度末の決算書分析を行った記事もこちら↓にあります)

今回の記事はFuelCell Energy, Inc.の決算書及び四半期レポート、コーポレートサイトを参考に作成しました。少しでもお役に立てたら嬉しいです。
また、記事の内容はあくまでクロの考え・判断を中心に構成されているため、投資の際はご自身の判断の上、自己責任で行ってくださいますよう、お願いいたします。

過去の分析記事はこちらに一覧化しています。

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