エンフェーズ・エナジー(エンフェイズ・エナジー / Enphase Energy, Inc. / ENPH)の2022年度第1Q決算について、アナリスト予想とも比較しつつ内容をまとめていきます。
■エンフェーズ・エナジーの銘柄分析を行った記事はこちらにあります。
1. アナリスト予想との比較
アナリスト予想をクリアし続けています。
ただ、今四半期とここ最近の数値を比べると、予想に近い結果となっています。(最近は予想値より20%以上高い結果を出していたが、今四半期は14%程度の差)

次は、実際の売上高と利益額がどのように推移しているのかを見ていきます。
2. 四半期ごとの売上高と純利益(損失)の推移

これは、四半期ごとの売上高と純利益をまとめた表です。
(単位:百万ドル)
売上は年々増加しており、特に2021年度は前年比78%の成長を見せました。
今回の2022年度第1Qは、その2021年度第1Qから46%増加しています。(前年同期比)
なお、前四半期(2021年度第4Q)と比較すると、売上は7%の増加となっています。
一方、純利益は前年同期比で63%増加していますが、前四半期比では1.5%減少しました。
ただ、事業そのものからの利益を示す営業利益は、前四半期比でも7%増加しています。(なお営業利益を前年同期と比較すると、1%程度の増加にとどまる)
粗利率を見ると、前年同期の40.7%から40.1%に若干低下していますが、前四半期が39.6%であったことを踏まえると、数値は回復したと言えるでしょう。
なお、この回復は輸送コスト削減などによるものです。
3. その他の補足
3-1. ガイダンスについて
2022年第2Q(4月~6月)のガイダンスでは、490百万ドル~520百万ドルの売上を見込んでいます。
これは、アナリスト予想(※Yahoo!financeより。2022年4月27日閲覧)である475.19百万ドルを上回る数値です。
ただ、粗利率については37%~40%としており、今四半期の実績から低下する可能性があります。
3-2. 生産規模・拠点について
現在のマイクロインバーターの生産能力は、四半期あたり500万を少々超える程度です。
また、利益確保のために製造委託先を中国からメキシコ・インドへ移行している最中だとされていましたが、現在、メキシコで約225万台、インドで約150万台の生産能力を確保していることが明かされました。
なお、残りはいまだに中国で生産されています。
4. まとめ
エンフェーズ・エナジー(ENPH)の2022年度第1Qは、若干利益が伸び悩んでいるものの、比較的好調な結果となりました。
ガイダンスについてもアナリスト予想を超える売上が示されており、期待が高まります。
インフレや金融引き締め施策の議論で不安定な相場となっていますが、今回の決算は明るいニュースとなりそうです。
(エンフェーズ・エナジーの事業内容や年度末の決算書分析を行った記事もこちら↓にあります)
今回の記事はEnphase Energy, Inc.の決算書及び四半期レポート、コーポレートサイトを参考に作成しました。少しでもお役に立てたら嬉しいです。
また、記事の内容はあくまでクロの考え・判断を中心に構成されているため、投資の際はご自身の判断の上、自己責任で行ってくださいますよう、お願いいたします。
過去の分析記事はこちらに一覧化しています。
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