2月4日米国雇用統計発表_次に注意すべきは?

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2022年2月4日、アメリカの雇用統計(1月分)が発表されました。

政策金利引き上げとバランスシート縮小が議論されている今、どのような結果が出たのか、経済施策への影響はあるのか、そして次に株価に影響を与えるイベントはいつなのか、まとめていきます。

1. 米国雇用統計とは

米国の雇用状況を調査した統計で、米国の労働省が毎月発表しています。
景気を示す重要な経済指標の一つで、世界中の市場関係者に注目されています。

特に注目されるのは、”失業率”と”非農業部門雇用者数”の2つの項目です。

失業率は、労働力人口のうち失業者(就業が可能かつ希望しているにもかかわらず仕事がない)の割合を表します。
低い方が景気が良い(回復した)ことを表します。

非農業部門雇用者数は、農業部門以外の雇用者数の増減を表します。例えばこの項目が50万人だった場合、先月より雇用者が50万人増えたということになります。
数値が大きい方が景気が良い(回復した)ことを表します。

予想値と結果の差によって、株式市場は大きく影響を受けます。

2. 予想・実績数値

2-1. 失業率

2022年2月発表(1月分)の失業率は4%でした。
これは、2021年12月分の3.9%からわずかに悪化した数値です。

2-2. 非農業部門雇用者数

非農業部門雇用者数の市場予想は15万人でしたが、結果は46万7,000人となりました。

予想を大きく超える結果で、景気が回復してきていることを示しています。

2-3. 賃金

各社・各行の決算でも懸念される”賃金の上昇”については、前年同月比5.7%増加、前月比0.7%増加となりました。

こちらも景気回復を示す内容です。

3. 経済施策への影響

3月に1回目を実施すると見られている政策金利引き上げについては、今回の雇用者数増加を受け、ますます濃厚になったと言えるでしょう。

また、引き上げ幅は0.25%という見方が強かったですが、場合によっては0.5%の引き上げとなる可能性も上がってきました。

失業率がわずかに増加してはいますが、非農業部門雇用者数の予想を大幅に超える結果と、賃金上昇という実績の方が重く受け止められると考えます。

4. 次に注意すべきイベント

米国経済のイベントとして次に注意したいのは、2022年2月10日のCPI(消費者物価指数)の発表です。

毎回ほぼ右肩上がりの数値が発表されインフレを如実に表しているこの指標が、前回よりさらに上昇するのか、予想値を超えるか否かが焦点となりそうです。

発表は日本時間で2月10日の22時30分、予想値は7.3%となっています。

なお、1月のFOMC議事録の発表が2月17日、次回FOMCが3月15日~16日に控えています。

5. まとめ

今回の雇用統計は市場が大きく動揺する程のサプライズはなかったものの、景気の回復と賃金の上昇が裏付けされました。

3月の利上げはほぼ確実視されている状況なので、それを踏まえたポジションを取っておきたいところです。

なお、金融施策の発表などが行われるとみられるFOMCの予定はこちらでまとめてあります。

記事の内容はあくまでクロの考え・判断を中心に構成されているため、投資の際はご自身の判断の上、自己責任で行ってくださいますよう、お願いいたします。

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