CRMトップ2【CRM/HUBS】の違い_どっちに投資したい?

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クラウドベースのCRMプラットフォームといえば真っ先に名前が挙がるのが、セールスフォース・ドットコム(Salesforce.Com Inc / CRM)とハブスポット(HubSpot Inc / HUBS)の2社です。

今回はCRM専業で事業を行うこの2社のプラットフォームの特徴やビジネスモデルを比較し、株式を保有するならどちらを選びたいかまとめていきます。

1. CRMとは

CRMはCustomer Relationship Managementの略で、顧客関係管理と訳されます。
顧客とのコミュニケーションを通じて満足度の向上・関係強化を計り、売上・収益の拡大につなげることや、そのためのツールを指す言葉です。

このCRMツールは、顧客の情報(連絡先や購入履歴など)、これまでの商談や進捗、メール・SNSを通じたコミュニケーションの履歴などの一元的管理や他部署との共有、そしてビジネスにおける意思決定への利用を可能にします。

2. 各社概要

2-1. セールスフォース

セールスフォース・ドットコムは、CRMツールとして世界最大のシェアを誇ります。
2020年には顧客数が15万社を突破しました。

  • 年間売上:約21,252百万ドル
    (約212.5億ドル。2021年1月期)
  • 従業員数:約57,000人(2021年1月時点)
  • 時価総額:242,018.60百万ドル
  • 株価:252.8ドル
  • ※時価総額・株価は楽天証券より引用(2021年12月23日閲覧)

セールスフォースの事業内容や年次決算分析、株価チャートなどをまとめた記事はこちらにあります。

2-2. ハブスポット

ハブスポットは自社開発をベースとしたCRMプラットフォームを提供しています。
2021年9月末時点の顧客数は128,144社です。

  • 年間売上:約883.03百万ドル
    (約8.8億ドル。2020年12月期)
  • 従業員数:約4,200人(2021年1月時点)
  • 時価総額:30,766.77百万ドル
  • 株価:678.54ドル
  • ※時価総額・株価は楽天証券より引用(2021年12月23日閲覧)

ハブスポットの事業内容や年次決算分析、株価チャートなどをまとめた記事はこちらにあります。

3. 比較ポイント

3-1. プラットフォームの特徴

それぞれのCRMプラットフォームには、一言でいうなら「多機能でどんな企業でもぴったりのダッシュボード作成(可視化)や分析を行えるセールスフォース」「UIがわかりやすく導入が容易に行えるハブスポット」という特徴があります。

3-1-1. セールスフォース

セールスフォースはテクノロジー(企業)の買収にも意欲的で、様々な機能を備えたプラットフォームを提供しています。
そういった理由もあってか、一般的に”多機能でカスタマイズ性が非常に高い反面、慣れていないユーザーには使いにくい”という評価をされることが多いです。

競合であるハブスポットの公式サイトでは”セールスフォースの導入とメンテナンスには、トレーニングを受けた経験豊富な管理者が必要”としており、場合によっては管理者の採用が必要になったり、既存の従業員へのトレーニングが必要になると指摘しています。

また、分析機能が優れている点や、専用AIアシスタント”Einstein”がプラットフォーム内の各種ツールの垣根を超えて働くことで、より精度の高い予測などを可能にしている点は強みです。

3-1-2. ハブスポット

ハブスポットは自社開発をベースにプラットフォームを構築しているため統一された操作性を持っており、各ツールの連携もスムーズです。

また、一般的に”カスタマイズ性は低く機能の種類はセールスフォースに劣るものの、使いやすい”という評価をされることが多いです。
CRMプラットフォームを導入しても使いこなせない・結果を出せないという声も聞くので、そういった場合はハブスポットの製品の方が向いているかもしれません。

MAソリューションの評価サイトTrustRadiusの2020年最上位(トップレート)獲得や、IT調査・コンサルティング会社のInfo-Tech Research GroupによるSoftwareReviewsカスタマーサービス管理データレポートでのゴールドメダル獲得など、顧客満足度には定評があります。

また以前は、他部署との情報共有や連携面でセールスフォースの方が優れているとされていましたが、最近Operations Hubというオペレーション支援ツールが追加されたので、これから改善されていくと考えられます。

なお、記事作成時点ではセールスフォースのような動きをするAIはありませんが、会話分析やウェブサイトのパフォーマンス診断へのAI活用が公式サイトで紹介されています。

3-2. 顧客の獲得方法

セールスフォースはアウトバウンドを重視しており、電話営業やエリア担当の営業を各地域に配置しています。

一方ハブスポットはインバウンド重視で、ブログやソーシャルメディア、検索エンジンなどでの発信に注力しています。

3-3. 製品価格

ハブスポットは無料でも導入可能(機能制限がある)です。

また、ハブスポットの公式webサイトに”営業支援ツールを50名チームで使用した場合(いずれもエンタープライズ)”の一年間の試算が掲載されていたのでご紹介します。

結論から言うと、セールスフォースが約236,800ドル、ハブスポットが約75,000ドルで、ハブスポットがセールスフォースの3分の1以下という結果になっています。

主要な内訳は以下の通りです。

  • 月額基本料金
    セールスフォース:7,500ドル
    ハブスポット:6,000ドル
  • 導入支援費用
    セールスフォース:5,000ドル
    ハブスポット:3,000ドル

その他、セールスフォースのみ、アウトバウンドソフトウェアや営業ソフトウェア、カスタマーサポートなどオプション扱いとなるサービス追加で月額数十ドル~百数十ドル程度(ユーザー1人当たり)が発生する試算となっています。

一方ハブスポットでは、エンタープライズプランであればこういったオプションもプランに含まれます。(ただし一部上限あり)

今回掲載しているのはハブスポットによる試算ですが、一般的にハブスポットの方が安価な料金で済むことが多いようです。

3-4. マーケットプレイス

セールスフォースのマーケットプレイス”AppExchange”には非常に多彩なアプリケーションが用意されています。
その連携可能なアプリの数は3,400以上です。

一方ハブスポットのマーケットプレイスにあるサードパーティ製アプリは650以上としています。

3-5. 割安性

割安性は以下の通りです。

  • PER (実)/(予)
    セールスフォース:(実)56.00/(予)173.69
    ハブスポット:(実)-/(予)-※純損失が発生
  • PBR (実)/(予)
    セールスフォース:(実)5.59/(予)4.44
    ハブスポット:(実)41.13/(予)36.95
  • PSR
    セールスフォース:9.50
    ハブスポット:26.72

PER・PBRは楽天証券より、PSRはBloombergより引用させていただきました。(2021年12月23日閲覧)

数値を見るとセールスフォースの方が割安で、売上・資産の大きさが反映されています。
ただ、予測PERが高く、次回の純利益が小さいと予想されているようです。

4. まとめ

No.1のシェアを持ち大きな売上と利益を出しているセールスフォース(CRM)、まだ赤字ではあるものの成長を見せるハブスポット(HUBS)という2社ですが、そのプラットフォームには一長一短な特徴がありました。

各比較ポイントを見ると、導入のハードルが低く誰もが使いやすそうなのはハブスポットです。
より複雑な分析を行いたい場合はセールスフォースが適していますが、そこまで使いこなせる顧客は限られているのではないかと考えています。

また個人的には、顧客満足度の高さやセールスフォースからの移行を積極的にサポートする姿勢から、ハブスポットはまだまだユーザーを増やしていけるのではないかと期待しています。

ただ、まだ赤字が続いており、その損失額も減少する傾向が見えないことから、あまり多く保有するつもりはありません。

記事の内容はあくまでクロの考え・判断を中心に構成されているため、投資の際はご自身の判断の上、自己責任で行ってくださいますよう、お願いいたします。

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