2021年11月10日、アメリカの最新CPI(消費者物価指数)が発表されました。
予想値には達しないのではないかという見方が強い中、今回は予想を超える結果となっています。
それでは見ていきましょう。
1. CPI
1-1. 概要
CPIは消費者物価指数を表します。
”ある時点”を基準に、いま同程度のものを購入した場合にかかる費用の変動がパーセンテージで示されます。
1-2. CPIの結果
今回発表されたCPIは10月の数値です。
今回は予想値には達しないだろうという見方が強かったのですが、実際は予想値を超える結果となりました。
- 10月のCPI
- 予想値:5.8%
- 実際:6.2%
- (前回:5.4%)
1-3. コアCPIについて
コアCPIとは、通常のCPIから価格変動の激しい”エネルギー”や”食品”を除いて計算したものです。(日本ではコアコアCPIと呼ばれる)
この指数の予測値は”前月から0.4%増加”でした。
しかし実際は”前月から0.6%増加”しています。
2. テーパリング開始は決定済
11月2日~3日のFOMCで、11月からテーパリングが開始されることが発表されました。
現在は毎月国債800億ドル、住宅ローン担保証券400億ドルを買い入れているところを、毎月国債100億ドル、住宅ローン担保証券50億ドルずつ縮小していく予定です。
”市場や経済的な見通しが変動した場合は、これらの縮小ペースを調整することも視野に入れている”とされていましたが、今回のインフレを裏付けるようなCPI結果を受けてどのような対応がなされるのか、念のため注視しておきたいです。
ちなみにこのテーパリングを発表したFOMCの声明の中では、”インフレは一時的なもの”という見方を維持していました。
3. まとめ
テック、グロース系の銘柄が比較的好調だった株式市場ですが、今回のCPIの結果を受けて少々風向きが変わりそうです。
一時的に金融・保険などが強い地合いとなるかもしれません。
インフレは一時的なものという見方が再び示されれば多少は落ち着きそうですが、今週末の株式市場は動きが激しくなりそうです。
まだ決算シーズンが続きますが、購入タイミングは慎重に検討していこうと思います。
記事の内容はあくまでクロの考え・判断を中心に構成されているため、投資の際はご自身の判断の上、自己責任で行ってくださいますよう、お願いいたします。
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