ケアディーエックス(CareDx, Inc. / CDNA)の四半期決算(2021年第1Q)が発表されました。
今回はアナリスト予想とも比較しつつその内容をまとめていきます。
■ケアディーエックスの銘柄・年度末決算分析の記事はこちらにあります。
1. アナリスト予想との比較
2020年6月時はアナリスト予想通りの数値でしたが、それ以降は3期連続で予想を上回る結果を出しています。
詳細については、ケアディーエックスのEPS(一株当たり利益。今回は全て損失が出ているため赤字)についてアナリスト予想と実際の数値、差異をまとめた以下の表をご覧ください。

次は、実際の売上高と損失額がどのように推移しているのかを見ていきます。
2. 四半期ごとの売上高と純利益(損失)の推移

これは、四半期ごとの売上高と純利益(今回は全ての期で純損失)をまとめた表です。
(単位:百万ドル)
売上高は順調に増加しています。そのうち8割以上は検査サービスによるもので、コロナ感染拡大によって一時的に需要が低下しましたが、程なく遠隔在宅採血ソリューションを開始し、顧客にサービスを提供し続けました。
現在の需要はコロナ前の状態にまで戻っているとしています。
純損失額は減少傾向です。前述した遠隔在宅採血の費用や研究開発費の増加などで費用がかさんでいますが、それ以上に売上高が増加しています。
3. その他の補足
3-1. 買収
2021年1月にTransChart(TX Services, LLC含む)を、3月にはBFS Molecular S.R.L.を買収しました。
これによって、Tx Connectサービス(腎臓内科医や透析センターが移植プログラムへの紹介状を電子的に提出し、移植待機者が移植を完了するまで、患者を密接にフォローするクラウドベースのサービス)や、NGS(より高精度にDNA配列を読み取れる次世代シーケンシング)移植監視製品のための広範なソフトウェアおよびアルゴリズム開発能力を獲得しました。
3-2. 増資
2021年1月25日、1,923,077株の普通株式を1株当たり91.00ドルで販売し、約164百万ドルの資金を獲得しました。
4. まとめ
ケアディーエックス(CareDx, Inc.)はまだまだ赤字ではありますが、直近3回の四半期・年度末決算でアナリスト予想を上回る結果を出しています。
売上高も順調に増加(年単位で見ても増加している)しており、クロとしては、この傾向が続けば黒字決算に転じる可能性も十分あると期待しています。
(ケアディーエックスの事業内容や年度末の決算書分析を行った記事もこちら↓にあります)
今回の記事は2020~2021年のCareDx, Inc.の決算書及び四半期レポート、コーポレートサイトを参考に作成しました。少しでもお役に立てたら嬉しいです。
また、記事の内容はあくまでクロの考え・判断を中心に構成されているため、投資の際はご自身の判断の上、自己責任で行ってくださいますよう、お願いいたします。
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