「キャッシュフロー計算書」には何が載っている?

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決算書の1つ「キャッシュフロー計算書」にはどのようなことが書かれているのかを解説していきます。

1. キャッシュフロー計算書とは

1-1. キャッシュフロー計算書の概要

キャッシュフロー計算書の例

事業期間の”キャッシュ(使えるお金)”の流れを表した表です。
期間中、どんな活動によってキャッシュが増え、そして減ったのかが記載され、おおまかに「営業活動」「投資活動」「財務活動」の3つの活動から成り立っています。

売上の発生タイミングなどは関係なく、実際のキャッシュの収入・支出が反映されます。

1-1-1. 売上と収入のタイミングがズレる理由

多くの企業は商品を売り上げても、すぐに収入となることはありません
基本的に”掛け”で売買を行っているからです。
この方法で売り上げた金額は”売掛金”となり、1ヶ月分の売掛金をまとめて月末に支払ってもらったり、翌月末に支払われることもあります。
(契約内容によって支払い方法、支払いまでの期間は異なる)

このため、たとえば3月15日に売上が上がったとしても、実際にお金(キャッシュ)が入ってくる(収入になる)のは3月31日であったり、4月30日だったりします。

キャッシュフロー計算書には、損益計算書や貸借対照表ではわからない、実際のお金(キャッシュ)の出入りが示されています

1-2. 「営業活動」「投資活動」「財務活動」

  • 営業活動のキャッシュフローは本業に関わるもの
  • 財務活動のキャッシュフローは借入・増資など
    財務に関わるもの
  • 財務活動のキャッシュフローは借入・増資など
    財務に関わるもの

1-2-1.営業活動のキャッシュフロー

営業活動のキャッシュフローは、本業に関わるキャッシュの出入りを表しています。
事業期間の最終的な利益(損失)や、在庫の増減、建物や設備の価値変動などが含まれます。
本業はもちろん黒字であってほしいものなので、最終的にプラスの金額であることが望ましい項目です。

1-2-1.投資活動のキャッシュフロー

投資活動のキャッシュフローは、その名の通り投資にまつわるキャッシュの出入りを表します。
固定資産(土地や建物、設備など)の売却による収入、取得による支出などが当てはまります。
また、長く持ち続ける前提の有価証券(子会社の株式など)もこの項目に入ります。
この項目の支出は「投資した」ことを意味しており、マイナスの金額であることが望ましいです。
プラスだった場合は「投資した資産の何かを売って、収入を得た」ことを意味しています。

1-2-1.財務活動のキャッシュフロー

財務活動のキャッシュフローは、財務に関するキャッシュの出入りを表しています。
借入金の借入(収入)返済(支出)配当金の支払い(支出)などがこの項目に入ります。
一般的に借入や増資の必要性はない方が安心だと考えられるので、マイナスの金額であることが望ましい項目です。

2. まとめ

キャッシュフロー計算書には、期間中のお金(キャッシュ)の出入り、すなわち収支が記載されています。
これを見ることで、その企業は期間中にどのような活動で収入を得て、支出を行ったか知ることができるのです。

基本的には、合計値が、営業活動はプラス、投資活動はマイナス、財務活動はマイナスとなるのが望ましい指標です。

キャッシュフロー計算書を見る際のポイントや判断基準は、こちら↓の記事で詳しく紹介しています。

キャッシュフロー計算書の表示方法や、赤字・黒字とキャッシュフロープラス・マイナスがズレる理由などを、こちら↓の記事で解説しています。

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