2021年9月四半期決算【ASXC】アセンサス・サージカル

米国株の四半期決算
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アセンサス・サージカル(Asensus Surgical Inc. / ASXC)の9月締め四半期決算(2021年第3Q)について、アナリスト予想とも比較しつつその内容をまとめていきます。
なお、旧社名はトランスエンテリックス(TransEnterix / TRXC)です。

アセンサス・サージカルの事業内容や年次決算について紹介した記事はこちらにあります。

1. アナリスト予想との比較(EPS)

アナリスト予想をわずかながら上回る結果が続いています。

ASXCのEPS・売上_アナリスト予想と実績比較_2109

次は、実際の売上高と利益額がどのように推移しているのかを見ていきます。

2. 四半期ごとの売上高と純利益(損失)の推移

ASXCの売上高・純利益(損失)_2109

これは、四半期ごとの売上高と純利益をまとめた表です。
(単位:千ドル)

前期と比較すると売上が2倍以上に増えています。
また、前年同期比では売上が216%増加純損失が7%増加しました。

この売上の増加は、リースや販売による製品売上が積み上がったことによるものです。

2020年の販売台数は0台でしたが、今期(2021年第3Q)はリース契約が3台、販売台数が1台増加しました。(ちなみにリース3件は日本の病院で、販売された1台はロシアへの導入。ロシアへは初導入となる)

これで2021年の新規導入は合計6台です。
なお、2021年通年の新規導入見込み台数は、前期から変わらず10~12台としています。

ただ、ここ最近では好調だった第3Qの製品売上ですが、やはり売上より売上原価の方が高い状態です。(製品売上2,176千ドル、製品の売上原価2,659千ドル)
また、サービス売上についても同様に、原価と売上が逆転している状態が続いています。
前期よりは比率が改善されているため、この傾向が続くことを願いたいです。

また、その他の事業に関する費用をこれまでの期と比較すると、今期は特に販売費・管理費が増加していました。
これは主に人件費が増えたことによるものだとしています。

3. その他の補足

3-1. 手術件数の増加

2021年第3Qに”Senhance Surgical Systems(センハンス・サージカル・システム)”を利用して行われた手術件数は、前期(2021年第2Q)から5%増加し、前年同期比では47%増加しました。

これにより、当該手術件数は世界で5,500件を超えたとしています。

3-2. 拡張機能の承認

FDAに申請していたISU(インテリジェント・サージカル・ユニット)の拡張機能が承認されました。

これは術野内の特定のオブジェクト・場所の認識、解剖学的構造に基づいたリアルタイムデータの収集や3D測定、カメラ機能の強化など、より高度な機能であるとされています。

4. まとめ

アセンサス・サージカル(ASXC)の第3Qは、比較的新規導入が進んだ期でした。
ただそれでも売上より原価が高いという状況は変わらず、利益を生めるようになるにはまだまだ時間がかかりそうです。

また、年間の新規導入見通しを10~12台としていますが、第3Qを終えたところで6台に到達しました。
第4Qにどのように推移していくかも追っていきたいです。

(アセンサス・サージカルの事業内容や年度末の決算書分析を行った記事もこちら↓にあります)

今回の記事は2020~2021年のAsensus Surgical Inc.の決算書及び四半期レポート、コーポレートサイトを参考に作成しました。少しでもお役に立てたら嬉しいです。
また、記事の内容はあくまでクロの考え・判断を中心に構成されているため、投資の際はご自身の判断の上、自己責任で行ってくださいますよう、お願いいたします。

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