シースリー・エーアイ(C3.ai Inc / AI)の2022年1月締め決算(2022年度第3Q)やニュースについて、アナリスト予想とも比較しつつその内容をまとめていきます。
■【2021年版】シースリー・エーアイの事業内容や年度末決算について分析した記事はこちらにあります
1. アナリスト予想との比較(EPS)
EPSはマイナスであるものの、アナリスト予想をクリアし続けています。
次は、実際の売上高と損失額がどのように推移しているのかを見ていきます。
2. 四半期ごとの売上高と純利益(損失)の推移
(単位:百万ドル)
今四半期は前期と比較して、売上が増加し損失が減少しました。
前年同期との比較では、売上が42%増加、純損失が134%増加となっています。
また、前四半期は粗利率が73%に低下(2021年度第2Qの実績76%との比較で低下)していましたが、今四半期は前年同期(2021年度第3Q)同様75%でした。
なお、売上の大きな割合を占めるサブスクリプション収益は57百万ドルで、前年同期比34%の増加となっています。
3. その他の補足
3-1. 顧客数
2022年第3Q終了時点での顧客数は110社となり、前四半期から6社増加しました。
しかし、これまでの顧客の計算方法に問題があったとし、今回から新しい基準に変更されることになりました。
新基準での、2022年第3Q終了時点の顧客数は218社で、今後はこちらの数値を元に発表される予定です。
3-2. ガイダンス上方修正
今期の結果を受けて、シースリー・エーアイは2022年4月期の通年見通しを更に引き上げました。
新しい売上予測は2億5,100万ドル(251百万ドル)~2億5,200万ドル(252百万ドル)です。
これは、前年比37%~38%の成長が見込まれた数値です。
また、non-GAAP営業損失は9,000万ドル(90百万ドル)~9,400万ドル(94百万ドル)の範囲内になると予測しています。
これに対しアナリスト予想(※Yahoo!financeより)の通年売上予測は249.54百万ドルです。
ガイダンスは予想値を上回っています。
なお前四半期決算時に、売上を2億4,300万ドル~2億4,700万ドルという予測から2億4,800万ドル~2億5,100万ドルへ、Non-GAAP営業損失は1億700万ドル~1億1,900万ドルという予測から1億ドル~1億800万ドルへ、ガイダンス引き上げを発表していました。
3-3. 株式買戻し
2021年12月に1億ドル分までの自社株の買戻しが承認されました。
今後、キャッシュがある際には、自社株買いが行われるかもしれません。
なお、この承認の期限は18ヶ月間となっています。
4. まとめ
シースリー・エーアイ(AI)の今四半期は、売上が増加し、ガイダンスもアナリスト予想を超えるなど、良い決算内容でした。
国防総省や空軍との取り組みも進んでいるようなので、今後に期待したいです。
今回の記事は2020~2021年提出のC3.ai Incの決算書及び四半期レポート、コーポレートサイトを参考に作成しました。少しでもお役に立てたら嬉しいです。
また、記事の内容はあくまでクロの考え・判断を中心に構成されているため、投資の際はご自身の判断の上、自己責任で行ってくださいますよう、お願いいたします。
■シースリー・エーアイの詳しい事業内容や年次決算などをまとめた記事もこちら↓にあります。
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