先日発表されたアップル(Apple Inc. / AAPL)の6月締め四半期決算(2021年第3Q)について、アナリスト予想とも比較しつつその内容をまとめていきます。
■アップルの事業内容や年度末決算について紹介した記事はこちらにあります。
1. アナリスト予想との比較
コンスタントに、アナリスト予想を上回るEPSを達成しています。

次は、実際の売上高と利益額がどのように推移しているのかを見ていきます。
2. 四半期ごとの売上高と純利益(損失)の推移

これは、四半期ごとの売上高と純利益をまとめた表です。
(単位:百万ドル)
2021年第3Qは、第2Qよりも売上・利益が減少していますが、前年同期比では売上が36%増加しており、第3Q(4~6月期)としては過去最高の売上高です。
また、純利益は前年同期比93%アップでした。
なお、アップルは元々第1Q(10~12月期)の売上が高い傾向にあります。
第3Q、第1~3Qの9ヶ月間のどちらで見ても、前年同期と比べて全ての地域での売上が増加している上、製品カテゴリ別売上高も全てのカテゴリで増加しています。
3. その他の補足
3-1. 製品カテゴリ別伸び率
第2Qでは前年同期比65~80%の売上の伸びを見せていたiPhone、Mac、iPadですが、第3Qを前年同期と比較すると、iPhoneの伸び率は50%、Mac、iPadは10%台でした。
一方、ウェアラブル・アクセサリー事業、サービス関連事業は第3Qも30%を超える伸び率です。
また、2021年第1~3Qの9ヶ月間を前年同期と比較すると、ほとんどのカテゴリの売上高が30~40%増加しており、サービス関連事業のみが少々低く28%程度の伸び率でした。
3-2. 株主への還元
2021年第1~3Qの9ヶ月間で、自社株買いに66,223百万ドル(約662億ドル)を使用しています。
また、普通株式1株につき0.22ドルの現金配当を宣言しました。
4. まとめ
アップル(Apple Inc.)の2021年第3Qは好調な結果でした。
2020年はコロナ感染拡大によって一部悪影響を受けていた可能性もありますが、それでも2019年より売上・利益を増加させていました。
その2020年と比較して、2021年は更に好調に数字を伸ばしています。
また、ここ数年はiPhoneの売上が伸び悩んでいましたが、2021年は9ヶ月間の経過時点で、2019年や2020年の売上を既に超えています。
(アップルの事業内容や年度末の決算書分析を行った記事もこちら↓にあります)
今回の記事は2020~2021年の Apple Inc. の決算書及び四半期レポート、コーポレートサイトを参考に作成しました。少しでもお役に立てたら嬉しいです。
また、記事の内容はあくまでクロの考え・判断を中心に構成されているため、投資の際はご自身の判断の上、自己責任で行ってくださいますよう、お願いいたします。
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