2022.2.22発表Q決算【TDOC/GMBL/MAXR/PANWなど】注目企業まとめ

本日の注目企業決算速報
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2022年2月22日に発表された米国企業の四半期決算について、個別記事のまだないものも含め、8社分の売上・EPS(アナリスト予想との比較)、売上や利益の推移、2022年のガイダンスなど(一部記載のない企業もあり)を見ての簡単な所感をまとめました。

本日は、ナスダック100指数に採用されたパロアルト・ネットワークス、コロナ社会で急成長を見せたテラドック・ヘルス、高精度な衛星写真と最近の世界情勢から注目を集めるマクサー・テクノロジーズなどの決算が発表されました。

1. 四半期決算

1-1. メドトロニック(MDT)

心臓ペースメーカーなどを扱う医療機器メーカー。脊椎手術に特化した手術支援ロボット”Mazor X”、先日EUで一部承認を受けた外科用プラットフォーム”HugoRASシステム”も話題。

最近のEPSはアナリスト予想をクリアしていますが、売上は2四半期連続で予想値に未達となっています。

前年同期比で横ばいの売上となった今四半期ですが、為替の悪影響を除けば2%程度増加していました。
また、売上が伸び悩んだ理由として、新型コロナによる手術・処置などの減少を挙げています。

2022年第4Qのガイダンス(4月締め決算なので、11月~1月は第3Q)では、約5.5%の純売上高の成長、185百万ドルの為替によるマイナス影響を見込んでおり、non-GAAP EPSは1.56ドル~1.58ドルの範囲と予想しています。

2021年第4Qの売上は8,188百万ドルだったので、5.5%の成長が実現すると8,638百万ドルとなります。
アナリスト予想(※Yahoo!financeより)では売上8,490百万ドル、non-GAAP EPSが1.58ドルとされているので、売上はガイダンスが上回り、EPSは同程度の予想となっていることがわかります。

MDTのEPS・売上_アナリスト予想と実績比較_2201

メドトロニックの開発する手術支援ロボットをこちらの記事で紹介しています。

1-2. イグザクト・サイエンシズ(EXAS)

がん検出に焦点を当てる分子診断企業で、主力商品は排便のDNAから大腸癌を検査する「Cologuard」。新型コロナ(COVID-19)感染拡大を受け、急遽PCR検査キットも手掛けることに。血液などから複数のがんのスクリーニング検査を行う技術を開発中。

最近はアナリスト予想を下回るEPSが続いています。

売上は増加を続けており、翌年のガイダンスも更なる成長を予測していますが、未だに赤字の状態です。
ただ、通年では法人税等の調整で損失額削減、今四半期のみを見ると、前年同期から46%程度の損失削減(研究開発費が大幅に減った)を達成しています。

2022年通年のガイダンスでは、1,975百万ドル〜2,027百万ドルの売上を見込んでいます。
アナリスト予想(※Yahoo!financeより)では1,990百万ドルとされているので、ガイダンスとほぼ同程度と言えるでしょう。

EXASのEPS・売上_アナリスト予想と実績比較_2112

イグザクト・サイエンシズの銘柄分析を行った記事はこちらにあります。(監査後の2021年決算反映版を準備中です)

1-3. マクサー・テクノロジーズ(MAXR)

人工衛星の製造や衛星からの写真・地図データを利用したサービスを提供。

今四半期はアナリスト予想を達成しました。
特にEPSは予想値を大幅に上回っています。

今四半期の売上は前年同期とほぼ横ばいですが、昨年の第4Qは赤字だったものが、今期は黒字となりました。
通年での売上は約3%増加、純利益は85%減少という結果です。

また、最近の世界情勢(ウクライナなどの問題)において、衛星写真で軍の配備などを確認しており、そういった面でも注目を集めています。

MAXRのEPS・売上_アナリスト予想と実績比較_2112

マクサー・テクノロジーズの銘柄分析を行った記事はこちらにあります。(監査後の2021年決算反映版を準備中です)

1-4. メルカドリブレ(MELI)

南米で総合EC、オンラインマーケットプレイスを展開するアルゼンチンの企業。南米市場ではAmazonに匹敵する支持を集める。

今四半期は、EPSがアナリスト予想を大きく下回りました。

しかし、事業自体は成長が続いています。

ユニークなアクティブユーザーは今四半期で8,220万人となり(前年同期は7,400万人)、総商品量は前年同期の約66億ドルから約80億ドルとなりました。
また、四半期売上は前年同期比61%増加、通年売上は78%増加となっています。

ただ、今四半期は営業利益が出たものの、事業外の利息などによって最終的に赤字となるなど、安定した黒字企業ではありません。

MELIのEPS・売上_アナリスト予想と実績比較_2112

メルカドリブレの銘柄分析を行った記事はこちらにあります。(監査後の2021年決算反映版を準備中です)

1-5. ヴァージン・ギャラクティック(SPCE)

民間の宇宙旅行の実現を目指して開発中。初めてFAAから商業飛行の許可を取得するなど成果を上げているが、最近はテスト飛行の延期が続いている。2022年中の商業化を目標としている。

今四半期はEPSがアナリスト予想をクリアしました。
ただ、売上は予想を下回っています。

まだ事業が商業化されていないので、売上はほとんどありません。

最近のニュースとしては、2月15日にチケット販売を再開したことが挙げられます。
このチケットは一人につき45万ドルです。

SPCEのEPS・売上_アナリスト予想と実績比較_2112

ヴァージン・ギャラクティックの銘柄分析を行った記事はこちらにあります。(監査後の2021年決算反映版を準備中です)

1-6. テラドック・ヘルス(TDOC)

遠隔医療・テレヘルスプラットフォームを提供する。複数言語への対応といった強みもあり、業界トップを維持している。

直近の2四半期は連続でアナリスト予想をクリアしました。

今四半期の売上は前年同期比45%増加、通年では86%の増加となっています。
また、今四半期は損失額を大幅に削減(394百万ドルから11百万ドルへ)できました。

ガイダンスでは、2022年第1Qの売上を565百万ドル~571百万ドル、通年の売上を2,550百万ドル~2,650百万ドルと見込んでいます。
アナリスト予想(※Yahoo!financeより)は第1Qが588.94百万ドル、通年では2,570百万ドルとなっているので、第1Qは予想値を下回る売上ガイダンスということになります。

また、通年売上のガイダンスが実現しても前年比25%~30%の成長となるので、これまでと比較すると伸びが鈍化する予測となっています。

なお、EBITDAは第1Qで-23百万ドル~-16百万ドル、通年では18百万ドル~48百万ドル、調整後のEBITDAは第1Qで51百万ドル~55百万ドル、通年で330百万ドル~355百万ドルという予測が出ています。

TDOCのEPS・売上_アナリスト予想と実績比較_2112

テラドック・ヘルスの銘柄分析を行った記事はこちらにあります。(監査後の2021年決算反映版を準備中です)

1-7. パロアルト・ネットワークス(PANW)

企業や政府機関などに、次世代ファイアウォール・拡張製品を中心としたサイバーセキュリティプラットフォームを提供する。
2021年12月にナスダック100指数へ採用された。

アナリスト予想をクリアし続けています。

今四半期の売上は前年同期比30%増加し、損失額も削減されました。

ガイダンスでは、2022年第3Q(7月締め決算なので、11月~1月は第2Q)の売上を1,345百万ドル~1,365百万ドル(前年同期比25%~27%の成長)、non-GAAP EPSを1.65ドル~1.68ドルと見込んでいます。
アナリスト予想(※Yahoo!financeより)は売上が1,350百万ドル、EPSが1.63ドルとなっており、EPSに関してはガイダンスが上回っています。

通年ガイダンスでは、売上を5,425百万ドル~5,475百万ドル(前年比27%~29%の成長)、non-GAAP EPSを7.23ドル~7.3ドルと予測しており、これに対するアナリスト予想は5,390百万ドル、7.23ドルとなっています。
売上はガイダンスが上回り、EPSに関してもアナリスト予想はガイダンスの下限値です。

PANWのEPS・売上_アナリスト予想と実績比較_2201

1-8. Eスポーツ・エンターテイメント・グループ(GMBL)

マルタ共和国のeスポーツ事業を行う持株会社。eスポーツやその他カジノなどのオンライン・ギャンブル・プラットフォームを提供する。

今四半期は、EPS、売上ともにアナリスト予想を大きく下回りました。

売上が発生するようになったのは2021年度(6月締め)からで、今四半期の売上は前年同期の約6倍という成長を見せています。

2022年通年(6月締め決算)のガイダンスでは、70百万ドル~75百万ドルの売上を見込んでいることを発表しました。これは前年比317%~347%の成長を示す数値です。
ただ、アナリスト予想は99.23百万ドルなので、ガイダンスはアナリスト予想をかなり下回る内容です。

GMBLのEPS・売上_アナリスト予想と実績比較_2112

2. まとめ

本日ピックアップした中ではパロアルト・ネットワークスが、コンセンサスをクリアし、ガイダンスも予想を一部上回るなど好調です。

また、コロナ社会となって以降注目を集めるテラドックですが、通年ガイダンスの成長率はかなり落ち着いてきており、伸びの鈍化が懸念されます。
ただ、今四半期は損失を大幅に削減しているので、このまま黒字化できるのかどうかという点が重要になりそうです。

今回の内容は個別の分析記事とは違い、売上や利益にフォーカスした、より簡略的なものとなっています。
表内のEPS、売上はTradingViewの数値を、その他一部売上予測などはYahoo!financeより引用させていただいております。(いずれも記事作成日に閲覧した内容です)
また、記事の内容はあくまでクロの考え・判断を中心に構成されているため、投資の際はご自身の判断の上、自己責任で行ってくださいますよう、お願いいたします。

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