2022年1月24日に発表された米国企業の四半期決算について、個別記事のまだないものも含め、5社分の売上・EPS(アナリスト予想との比較)、売上や利益の推移、2022年のガイダンス(一部記載のない企業もあり)を見ての簡単な所感をまとめました。
本日は件数は少ないものの、IBM、ロジテック・インターナショナル(日本では”ロジクール”のブランド名が有名)の決算も発表されています。
1. 四半期決算
1-1. ノースウェスト・バンクシェアーズ(NWBI)
銀行持株会社。
今四半期はEPSがアナリスト予想をクリアしましたが、売上は未達でした。
また、前年同期比では利息収益・利息外収益のどちらも減少しました。
なお、2021年通年で見ると、利息外の収益が増加したことで前年の売上を超える結果となっています。
純利益に関しては、前年の2倍以上です。

1-2. アイビーエム(IBM)
インターナショナル・ビジネス・マシンズ。PC関連製品やコンサルを手がける大手IT企業。
前四半期はEPS、売上ともにアナリスト予想に達しません(EPSは端数で下回った)でしたが、今期は無事にクリアしました。
特に売上は予想を5%上回る数値です。
キリンドルのスピンオフがあったため売上が小さくなったように見えますが、今回発表された資料を見ると、第4Q前年同期比でも、通年で見ても、増収増益となっています。
ただ、ガイダンスにおいては”1桁半ばの成長”という目標を繰り返しており、力強い成長には期待しづらい内容です。

1-3. ハリバートン(HAL)
石油・天然ガスの探査・開発・生産に関連したサービス製品を提供する大手。
規模はシュルンベルジェ(SLB)の方が大きい。
直近はアナリスト予想を下回る売上が続いていましたが、今四半期は売上、EPSともにクリアしました。
前年同期比でも増収増益です。(2020年第4Qは赤字)
通年で見ても売上は6%増加しており、赤字から黒字へ転換しています。

1-4. ザイオンズ・バンコープ(ZION)
銀行持株会社。
最近はアナリスト予想をクリアする期が続いています。
前年同期比でも売上が増加していますが、純利益は25%減少しました。
なお、通年では増収増益です。

1-5. ロジテック・インターナショナル(LOGI)
パソコン周辺機器メーカー。PC周辺機器、ゲーム、音楽、ビデオなどに関するデバイスを開発する。
日本でのブランド名は”ロジクール(Logicool)”。
アナリスト予想をクリアする期が続いています。
しかし、売上・利益共に前年同期から減少しました。
なお、9ヶ月間の累計では(決算は3月締め)売上が前年を上回っていますが、利益は減少しています。
また、2022年通年のガイダンスは引き上げられ、売上成長は2%~5%、non-GAAP営業利益は8億5,000万ドル~9億ドルとなりました。(元々は売上が横ばい±5%、non-GAAP営業利益は8億ドル~8億5,000万ドル)

2. まとめ
アナリスト予想はクリアしたものの、前年同期の売上や利益を下回るという企業がありました。(ロジテック・インターナショナル)
特にIT、ネットワーク関連銘柄には、新型コロナ感染拡大を追い風として2020年に大きく売上を伸ばした企業が多く、2021年の着地点がどこになるのかは注視しておきたいです。
今回の内容は個別の分析記事とは違い、売上や利益にフォーカスした、より簡略的なものとなっています。なおEPS、売上はTradingViewの数値を使用させて頂いています。
また、記事の内容はあくまでクロの考え・判断を中心に構成されているため、投資の際はご自身の判断の上、自己責任で行ってくださいますよう、お願いいたします。
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