2021年11月30日に発表された米国企業の四半期決算について、個別記事のまだないものも含め、6社分の売上・EPS(アナリスト予想との比較)、売上や利益の推移を見ての簡単な所感をまとめました。
1. 四半期決算
1-1. アンバレラ(AMBA)
低電力で高解像度のビデオ圧縮・画像処理が可能なプロセッサ(半導体チップ)及びソフトウェアを提供。
同社の製品はドライブレコーダーや防犯カメラ、自立運転などに使用される。
アナリスト予想を達成し続けています。
また、年単位で見ると停滞~減少傾向にあった売上ですが、最近は増加傾向です。

1-2. ボックス(BOX)
クラウドベースのファイル・コンテンツの共有サービス、管理ツールをサブスク形式で提供するSaaS企業。
アストラゼネカやゼネラル・エレクトリックなどを顧客に持つ。
アナリスト予想をクリアし続けています。
また、売上は長く増加傾向にあります。

1-3. セールスフォース・ドットコム(CRM)
CRM(カスタマーリレーションシップ・マネジメント。顧客関係管理)のソリューションをサブスクリプション形式のSaaSとして提供。
その機能は顧客管理、マーケティング、分析の他、アプリ開発プラットフォームやAIの導入など多岐にわたり、他のサービスとの連携も可能。
アナリスト予想をクリアし続けており、売上は何年間も増加を続けています。

1-4. ネットアップ(NTAP)
ユーザーの自由なデータの入出力、活用を目指し、ストレージシステムなどを提供するITソリューション企業。主力商品はストレージ専用OS。
最近はアナリスト予想をクリアする期が続いています。
売上は上下しており、一貫した増加傾向はありません。

1-5. ジースケイラー(ZS)
クラウド型のセキュリティゲートウェイサービスを提供。
トラフィックをジースケイラーのデータセンター経由にし、スキャンやポリシーの適用を行う。
アナリスト予想を達成する期が続いています。
また、売上は増加を続けており、その成長率も大きいです。

1-6. ヒューレット・パッカード・エンタープライズ(HPE)
ヒューレット・パッカードから分割され、エンタープライズ事業を行う。
顧客企業のサーバー、ストレージ、ネットワーク機器などの開発・製造を行う。
前期は売上がアナリスト予想に達しませんでしたが、今期はEPS・売上ともにクリアしています。
なお、年単位で見た売上は伸び悩んでおり、どちらかというと減少気味です。

2. まとめ
ボックス(BOX)やセールスフォース・ドットコム(CRM)、ジースケイラー(ZS)など、売上を伸ばし続けているハイテク・テクノロジー銘柄が目を引きます。
コロナ特需が多少収まった気配もありますが、これらの企業は成長を続けました。
その中でPSRはそれぞれ4.41、10.70、62.61となっており、この3社の中ではジースケイラーのみが飛びぬけて割高という結果です。
人気銘柄であるセールスフォースのPSRは10.70と、他の人気グロース銘柄と比較すると割安だといえるでしょう。
PSRはいずれもbloombergの数値を参照しています。(2021年12月1日閲覧)
今回の内容は個別の分析記事とは違い、売上や利益にフォーカスした、より簡略的なものとなっています。なおEPS、売上はTradingViewの数値を使用させて頂いています。
また、記事の内容はあくまでクロの考え・判断を中心に構成されているため、投資の際はご自身の判断の上、自己責任で行ってくださいますよう、お願いいたします。
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