2021年11月19日~22日に発表された米国企業の四半期決算について、個別記事のまだないものも含め、7社分の売上・EPS(アナリスト予想との比較)、売上や利益の推移を見ての簡単な所感をまとめました。
1. 四半期決算
1-1. セレンス(CRNC)
ニュアンス・コミュニケーションズからスピンオフした自動車部門。自動車向けに音声認識・AI(人工知能)を備えたソフトウェア(アシスタント)を開発。
EPS、売上ともにアナリスト予想をクリアしています。
売上が予想値とほぼ変わらない結果となっていますが、年間で見ると2020年9月期から17%の成長を見せています。
セレンスの事業内容や年次決算についてまとめた記事はこちらにあります。
1-2. アーバン・アウトフィッターズ(URBN)
若年層・女性をターゲットにしたアパレル企業。
最近はアナリスト予想を上回る期が続いています。
1-3. アジレント・テクノロジーズ(A)
旧ヒューレット・パッカード(HPQ / 現社名HP)の会社分割により、コンピュータ、プリンタ以外の事業を受け継いで設立。
事業売却などを経て現在はライフサイエンスや化学市場向けに機器、ソフトウェア、分析ソリューションを提供している。
アナリスト予想を上回るEPSを達成し続けています。
今期は売上が予想値を下回っていますが、売上は増加傾向にあります。
1-4. キーサイト・テクノロジーズ(KEYS)
アジレント・テクノロジーズ社から電子計測機器事業が分割され設立。
最近はアナリスト予想をクリアする期が続いています。
2020年10月期に売上が減少しましたが、その後は再び増加しています。
1-5. ツイスト・バイオサイエンス(TWST)
DNA合成を行うバイオテクノロジー企業。シリコン(半導体)上にDNAを書き込むことで、大量に並列処理でのDNA合成を行う独自プラットフォームを持つ。
アナリスト予想を下回るEPSの期が多いです。
ただ、売上は増加傾向にあります。
1-6. ズーム・ビデオ・コミュニケーションズ(ZM)
マルチデバイスに対応したクラウドベースのビデオ会議・通話などのサービスを提供。
アナリスト予想をクリアしています。
2020年の新型コロナ感染拡大によって売上を急増させましたが、現在も着実に売上は増え続けています。
1-7. フット・ロッカー(FL)
スポーツ用シューズを中心とした靴、アパレルメーカー。
最近はアナリスト予想を超えるEPSを達成しています。
新型コロナ感染拡大による一時的な売上減少はありましたが、長期的に見ると売上は横ばい気味です。
2. まとめ
ズーム・ビデオ・コミュニケーションズ(ZM)が売上・利益を増加させ続けていますが、コロナ特需への期待で株価が急騰した頃の成長速度と比較すると、鈍化しているようにも感じます。
また、ちょうど今はFRB議長パウエル氏続投のニュースなどでグロース銘柄のボラティリティが高い時期になっています。
決算と合わせて、市場の動向も気に留めておきたいです。
今回の内容は個別の分析記事とは違い、売上や利益にフォーカスした、より簡略的なものとなっています。なおEPS、売上はTradingViewの数値を使用させて頂いています。
また、記事の内容はあくまでクロの考え・判断を中心に構成されているため、投資の際はご自身の判断の上、自己責任で行ってくださいますよう、お願いいたします。
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