2021.11.4Q決算総ざらい【SQ/MRNA/ABNBなど】

本日の注目企業決算速報
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2021年11月4日に発表された米国企業の四半期決算について、個別記事のまだないものも含め、26社分の売上・EPS(アナリスト予想との比較)、売上や利益の推移を見ての簡単な所感をまとめました。

1. 四半期決算

1-1. エーイーエス(AES)

発電、電力供給事業を行う公益事業持株会社。

今期はEPS、売上ともにアナリスト予想をしっかりと達成しました。

AESのEPS・売上_アナリスト予想と実績比較_2109

1-2. ベクトン・ディッキンソン(BDX)

医療機器や診断用製品などのメーカー。

安定してアナリスト予想をクリアし続けています。

BDXのEPS・売上_アナリスト予想と実績比較_2109

1-3. シグナ(CI)

医療保険大手の持株会社。

今期はEPS、売上どちらもアナリスト予想をクリアしました。
また、多少の上下はあるものの、最近は売上が増加してきています。

CIのEPS・売上_アナリスト予想と実績比較_2109

1-4. モデルナ(MRNA)

mRNAを利用するバイオ医薬品メーカー。新型コロナウイルス(COVID-19)ワクチンで注目を集める。

今期はEPS、売上共にアナリスト予想を大きく下回る結果となりました。
しかし、どちらも著しい上昇を見せています。

MRNAのEPS・売上_アナリスト予想と実績比較_2109

1-5. ネオゲノミクス(NEO)

がんの遺伝子診断検査サービスのネットワークを運営。

今期はEPSがアナリスト予想をクリアしたものの、売上が未達でした。

NEOのEPS・売上_アナリスト予想と実績比較_2109

1-6. パッセージ・バイオ(PASG)

遺伝子・ゲノムの医薬品を開発する。

EPSはマイナス続きかつアナリスト予想を下回り続けています。
また、現在は商品を開発中のため、売上はありません。

PASGのEPS・売上_アナリスト予想と実績比較_2109

1-7. ケロッグ(K)

シリアルやインスタント食品の大手メーカー。

今期はEPS、売上共にアナリスト予想をクリアしています。

KのEPS・売上_アナリスト予想と実績比較_2109

1-8. バリック・ゴールド(GOLD)

カナダの金採掘会社。

EPSは予測値を達成し続けていますが、今期の売上は未達でした。

GOLDのEPS・売上_アナリスト予想と実績比較_2109

1-9. ジェイフロッグ(FROG)

継続的に更新され、常に最新に保たれる(バージョンがない)”リキッドソフトウェア”を開発。

今期はマイナス予想だったEPSがプラスの結果となりました。
また、売上は徐々に増加しています。

FROGのEPS・売上_アナリスト予想と実績比較_2109

1-10. エアビーアンドビー(ABNB)

民泊仲介サイトを運営し、メッセージのやりとりや決済システムも提供。

今期はEPS、売上共に余裕を持ってアナリスト予想を達成しました。
また、前期と比べると売上が大きく増加しEPSがプラスとなるなど、コロナによる打撃から回復してきました。

ABNBのEPS・売上_アナリスト予想と実績比較_2109

エアビーアンドビーの事業内容や年次決算について紹介した記事はこちらにあります。

1-11. アルファ・アンド・オメガ・セミコンダクター(AOSL)

パワー半導体の開発業者。

EPS、売上どちらもアナリスト予想値をクリアし続けています。
また、どちらも上昇傾向にあります。

AOSLのEPS・売上_アナリスト予想と実績比較_2109

1-12. ビッグコマース・ホールディングス(BIGC)

eコマース、オンラインマーケットプレイス向けにSaaS型プラットフォームを提供。

EPSはマイナスではありますが、アナリスト予想を毎回クリアしています。
また、売上も増加し続けています。

BIGCのEPS・売上_アナリスト予想と実績比較_2109

1-13. ブルーバード・バイオ(BLUE)

バイオ医薬品企業。

ここ一年はEPSがアナリスト予想を下回る期が続いています。
また、売上も予想値に達しない期が多いです。

BLUEのEPS・売上_アナリスト予想と実績比較_2109

ブルーバード・バイオの事業内容や年次決算をまとめた記事はこちらにあります。

1-14. エクスペディア(EXPE)

オンラインの旅行会社。

今期はアナリスト予想を大きく上回るEPSを達成しました。
また、売上も予想値より9%大きい額となっています。

コロナ前の売上に近づいてきており、かなり回復してきました。

EXPEのEPS・売上_アナリスト予想と実績比較_2109

1-15. ファースト・ソーラー(FSLR)

薄膜半導体技術を使用した太陽電池モジュールや発電システムを設計、販売する。太陽光発電プロジェクトにも開発、融資などを行う。

EPSが30%マイナス、売上も15%のショートと、今期はアナリスト予想をかなり下回る結果でした。

FSLRのEPS・売上_アナリスト予想と実績比較_2109

1-16. フォーティネット(FTNT)

ネットワーク用のセキュリティー機器やソフトウェア、保守サービスを提供するプロバイダー。

アナリスト予想を上回るEPS、売上が続いています。
また、売上には若干の上下がありますが、長期的に見ると増加しています。

FTNTのEPS・売上_アナリスト予想と実績比較_2109

1-17. ゴープロ(GPRO)

アクションカメラGoProや動画を管理・共有するソフトウェアなどを提供。

EPS、売上ともにアナリスト予想をクリアしました。

GPROのEPS・売上_アナリスト予想と実績比較_2109

ゴープロの事業内容や年次決算をまとめた記事はこちらにあります。

1-18. イルミナ(ILMN)

遺伝子解析ソリューションの最大手。

最近はEPS、売上共にアナリスト予想を超える期が続いています。
また、GRAIL買収についても続報らしい続報がなく、FTCや欧州委員会の調査が続いているものと思われます。

ILMNのEPS・売上_アナリスト予想と実績比較_2109

イルミナの四半期決算についてより詳しく紹介した記事はこちらにあります。

1-19. メルカドリブレ(MELI)

アルゼンチンでEC、オンラインマーケットプレイスを展開。

今期はEPSがアナリスト予想を達成したものの、売上が若干ショートしました。
しかし売上高自体は増加を続けています。

MELIのEPS・売上_アナリスト予想と実績比較_2109

メルカドリブレの事業内容や年次決算をまとめた記事はこちらにあります。

1-20. モンスター・ビバレッジ(MNST)

飲料メーカーの持株会社。

今期はEPSがアナリスト予想を下回りました。
売上も予想値と1%程度しか変わりません。

しかし長期的に見ると、多少上下しつつも売上は増加を続けています。

MNSTのEPS・売上_アナリスト予想と実績比較_2109

1-21. クラウドフレア(NET)

CDNやセキュリティサービスを提供するソフトウェア企業。

純損失額も増加してはいますが、売上が力強く伸び続けています。
また、今期はEPSのアナリスト予想もしっかりクリアしました。

NETのEPS・売上_アナリスト予想と実績比較_2109

クラウドフレアの事業内容や年次決算についてまとめた記事はこちらにあります。

1-22. ニコラ(NKLA)

EVトラックなどを開発中。虚偽の広告を行った疑惑が広まった。

アナリスト予想ほどマイナスを大きくすることはなく、EPSはクリアしています。
売上に関しては、1万ドル前後の予測がされた期もありましたが、実績はゼロでした。

NKLAのEPS・売上_アナリスト予想と実績比較_2109

1-23. ピンタレスト(PINS)

写真を共有するSNS”Pinterest”を運営。

今期はアナリスト予想を超えるEPSとなりました。
一方売上は予想値とほぼ変わりません。

また決算書内に、iOSの”トラッキング許可の選択”機能によって売上に悪影響が出ているというはっきりした文言こそありませんでしたが、アップルやGoogleのCookie制限が厳しくなっていることや、これらの制限が広告能力に影響を及ぼす旨の記載がありました。

PINSのEPS・売上_アナリスト予想と実績比較_2109

1-24. スクエア(SQ)

POSシステムや簡易銀行、投資などの機能を備えたアプリを提供。

今期はEPS、売上ともにアナリスト予想を下回りました。

SQのEPS・売上_アナリスト予想と実績比較_2109

スクエアの事業内容や年次決算についてまとめた記事はこちらにあります。

1-25. ウーバー・テクノロジーズ(UBER)

世界各地でUberEatsやタクシーなどの配車サービスを展開。

今期はEPSがかなり大きくアナリスト予想を下回りました。

UBERのEPS・売上_アナリスト予想と実績比較_2109

1-26. テラデータ(TDC)

データウェアハウジング技術や関連サービス・ソフトウェアを世界各国に提供。

今期はEPS、売上ともにアナリスト予想を上回っています。
年間で見ると売上が減少傾向ですが、ここ最近はあまり大きく変動していません。

TDCのEPS・売上_アナリスト予想と実績比較_2109

2. まとめ

旅行関連のエアビーアンドビー(ABNB)やエクスペディア(EXPE)が、コロナによる不調からかなり回復してきました。

また、最近はアルファ・アンド・オメガ・セミコンダクター(AOSL)も好調で、半導体銘柄の強さを感じます。

コロナ感染拡大による特需は落ち着いてきたかにも思えましたが、ネットワーク・セキュリティのクラウドフレア(NET)、フォーティネット(FTNT)が売上を伸ばしており、ユーザーに支持されるサービスであれば、ネットワーク関連銘柄もまだまだ成長の余地がありそうです。

今回の内容は個別の分析記事とは違い、売上や利益にフォーカスした、より簡略的なものとなっています。なおEPS、売上はTradingViewの数値を使用させて頂いています。
また、記事の内容はあくまでクロの考え・判断を中心に構成されているため、投資の際はご自身の判断の上、自己責任で行ってくださいますよう、お願いいたします。

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