2021年11月2日に発表された米国企業の四半期決算について、個別記事のまだないものも含め、20社分の売上・EPS(アナリスト予想との比較)、売上や利益の推移を見ての簡単な所感をまとめました。
- 1. 四半期決算
- 1-1. デュポン(DD)
- 1-2. グローバル・ペイメンツ(GPN)
- 1-3. ウォーターズ(WAT)
- 1-4. ファイザー(PFE)
- 1-5. ラルフローレン(RL)
- 1-6. ビーピー(BP)
- 1-7. フェラーリ(RACE)
- 1-8. アカマイ・テクノロジーズ(AKAM)
- 1-9. アメリカン・ウォーター・ワークス(AWK)
- 1-10. カサ・システムズ(CASA)
- 1-11. エジソン・インターナショナル(EIX)
- 1-12. イグザクト・サイエンシズ(EXAS)
- 1-13. エバーソース・エナジー(ES)
- 1-14. パシフィック・バイオサイエンシズ・オブ・カリフォルニア(PACB)
- 1-15. ソーラーエッジ・テクノロジーズ(SEDG)
- 1-16. Tモバイル(TMUS)
- 1-17. ワンオーク(OKE)
- 1-18. ユーナム・グループ(UNM)
- 1-19. アイデンティブ(INVE)
- 1-20. ステリサイクル(SRCL)
- 2. まとめ
1. 四半期決算
1-1. デュポン(DD)
大手化学品メーカー。
今期もアナリスト予想を達成しました。
また、EPSはここ2年間の中での最高値です。
1-2. グローバル・ペイメンツ(GPN)
決済処理システムを提供する大手。
アナリスト予想の数値と大きな差はないものの、比較的安定してクリアしています。
また、最近はEPSや売上が上昇傾向です。
ただ、市場の期待の大きさや競合の成長もあるのか、最近は決算のたびに株価が下がっています。
1-3. ウォーターズ(WAT)
医薬品やライフサイエンス、研究機関などに製品を納める分析機器メーカー。
アナリスト予想を達成していますが、今期は売上がほぼ予想値と変わらない結果となりました。
1-4. ファイザー(PFE)
大手医薬品メーカー。新型コロナ(COVID-19)ワクチンで注目を集める。
今期はEPS、売上共に余裕を持って予測値をクリアしました。
2020年10月~12月に一度落ち込んだEPSも、順調に上昇しています。
また、売上の増加も著しいです。
1-5. ラルフローレン(RL)
ブランド衣料品メーカー。
今期はEPS、売上ともにアナリスト予想を達成しました。
また、EPSはコロナ直前の水準にほぼ戻っています。
1-6. ビーピー(BP)
イギリスの大手エネルギー企業。石油・ガスを中心に太陽光発電、風力発電なども手がける。
売上がアナリスト予想に達しない期が続いています。
また今期は、EPSの予想値との差が、ここ最近ではかなり小さい結果でした。
ただ、コロナ感染拡大が起きた2020年1月~6月頃にEPSは大きく低下しており、その頃と比較すると徐々に上昇しています。
1-7. フェラーリ(RACE)
高級スポーツカーのメーカー。持株会社。
ここ最近は売上がアナリスト予想を達成できない期が続いています。
一方でEPSはクリアしており、特に今期はここ最近で一番余裕を持った結果となりました。
1-8. アカマイ・テクノロジーズ(AKAM)
CDN(コンテンツ・デリバリ・ネットワーク)企業。クラウドフレア(NET)やファストリー(FSLY)の競合にあたる。
EPS、売上共にアナリスト予想をクリアしています。
また、多少の上下をしつつ、かなりなだらかではありますが、EPSや売上は増加してきています。
1-9. アメリカン・ウォーター・ワークス(AWK)
飲料水の供給などの水関連事業を行う持株会社。47州とカナダの一部へサービスを提供する。
今期は、EPSが予想通りの数値、売上は10%ものマイナスとなりました。
売上は連続して予測値を下回っています。
1-10. カサ・システムズ(CASA)
ソフトウェアプラットフォーム、配信プラットフォームなどのインフラ、超広帯域アクセス技術を提供。
今期はEPS、売上ともにアナリスト予想を下回る結果となりました。
1-11. エジソン・インターナショナル(EIX)
電力事業を行う持株会社。
EPSはアナリスト予想を下回る期が多いです。
今期もEPSは予想値に達しませんでしたが、売上が大きく増加しました。
1-12. イグザクト・サイエンシズ(EXAS)
がん検出製品を提供するバイオ・ゲノム企業。主力商品は排便のDNAから大腸がんを検出する”Cologuard”。
アナリスト予想を下回るEPSが続いてしまいました。
イグザクト・サイエンシズの事業内容と年次決算について紹介した記事はこちらにあります。
1-13. エバーソース・エナジー(ES)
配電、変電、天然ガス供給の3事業を行う公益事業持株会社。
3期連続でEPSが予想値を下回りました。
また、今期の売上はほぼ予想通りの数値となっています。
1-14. パシフィック・バイオサイエンシズ・オブ・カリフォルニア(PACB)
遺伝子・ゲノム解析プラットフォームを提供する。生体分子のリアルタイム分析技術や、ロングリードによる解析技術を持つ。
EPS、売上共にアナリスト予想を上回りました。
また、今期は純利益が発生して黒字となっています。
これは過去の買収に関連して計上していた繰延税金資産の評価引当金を取り崩したためで、事業自体は赤字が続いています。
パシフィック・バイオサイエンシズ・オブ・カリフォルニアの事業内容や年次決算について紹介した記事はこちらにあります。
1-15. ソーラーエッジ・テクノロジーズ(SEDG)
イスラエルの太陽光発電ソリューションプロバイダ。低価格、安全性、高効率を兼ね備えたインバータンソリューションを開発し販売している。
4連続でEPSがアナリスト予想を下回る期が続きました。
また、今期は売上も1%のマイナスです。
しかし、ここしばらくは売上が順調に増加し続けています。
1-16. Tモバイル(TMUS)
携帯電話事業者。
EPS、売上のどちらもアナリスト予想をクリアする期が続いていましたが、今期は売上が予想値に達しませんでした。
また、今期はEPSの予測と実績の差もここ最近の中では小さい結果です。
1-17. ワンオーク(OKE)
ワンオーケーとも呼ばれる。天然ガスの収集、パイプラインサービスを提供。
今期は売上がアナリスト予想に達しませんでした。
しかし、売上は増加傾向にあり、コロナ感染拡大前よりも増えています。
1-18. ユーナム・グループ(UNM)
アメリカ、イギリスで事業を行う保険持株会社。
今期はEPSがアナリスト予想を10%下回りました。
1-19. アイデンティブ(INVE)
ID識別ソリューションとセキュリティを組み合わせた、製品・サービスを提供。
今期は売上がアナリスト予想をわずかに下回りました。
しかし今期の売上は過去最高の金額となっており、EPSも2期連続でプラスです。
また、今期は前期と異なり、営業利益が発生しています。
アイデンティブの事業内容や年次決算について紹介した記事はこちらにあります。
1-20. ステリサイクル(SRCL)
医療廃棄物の処理会社。
今期はEPS、売上どちらもアナリスト予想を下回りました。
特にEPSは27%のマイナスです。
2. まとめ
グローバル・ペイメンツ(GPN)やアカマイ・テクノロジーズ(AKAM)、ソーラーエッジ・テクノロジーズ(SEDG)、ワンオーク(OKE)、アイデンティブ(INVE)など、売上が増加傾向にある企業が目立ちました。
今後も売上の増加が継続されそうか見極め、保有銘柄を検討したいところです。
今回の内容は個別の分析記事とは違い、売上や利益にフォーカスした、より簡略的なものとなっています。なおEPS、売上はTradingViewの数値を使用させて頂いています。
また、記事の内容はあくまでクロの考え・判断を中心に構成されているため、投資の際はご自身の判断の上、自己責任で行ってくださいますよう、お願いいたします。
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