テーパリングが完了し、政策金利の引き上げ、バランスシート縮小など、2022年は様々な施策が実施されると言われています。
では、それらの施策の実施可否、また今後の経済的方針を決めるFOMC(米国連邦公開市場委員会)は、どのように予定されているのでしょうか?
今回は各概要と共に、2022年のFOMCの予定をまとめました。
1. FOMCとは
1-1. 概要
米国(アメリカ)の経済状況や金融施策を話し合い、今後の方針を決定する会合で、年8回行われます。
株式市場に大きな影響を与えるとされる政策金利(FF金利、フェデラル・ファンド金利とも呼ばれる。短期金利の代表的なもの)も、このFOMCで決定されます。
FOMCの会合が終わると、毎回”声明”が発表され、その内容によって株式市場や為替などにも影響が現れます。
アナリストなどの市場関係者が予想していた通りの内容、もしくは予想よりもハト派であれば株価は上昇しやすく、予想よりもタカ派に近い内容であれば株価は下がる傾向にあります。
1-2. タカ派とハト派
金融政策などに対してよく耳にする”タカ派・ハト派”という言葉があります。
タカ派は”強硬的”な姿勢を指し、金融施策においては金融引き締めに積極的なことを表します。
この記事を作成している2022年1月であれば、テーパリングをはやめ、政策金利引き上げやバランスシート縮小に積極的な姿勢、方針を表す言葉です。
ハト派は”平和的”な姿勢を指し、金融施策においては金融緩和寄りのスタンスを表します。
タカ派とは反対で、過度なテーパリング加速に消極的であったり、政策金利引き上げやバランスシート縮小に慎重な姿勢、方針に使われる言葉です。
株式市場に上昇傾向をもたらすのは基本的にはハト派ですが、過度な金融緩和によるインフレーションは経済全体の悪循環に繋がるため、どちらが良い・悪いとは言えません。
2. 2022年FOMCの予定
2022年のFOMCの開催日程は以下の通りです。
- 1月25日~26日
- 3月15日~16日
- 5月3日~4日
- 6月14日~15日
- 7月26日~27日
- 9月20日~21日
- 11月1日~2日
- 12月13日~14日
FOMC2日目の会合が終了すると、経済状況に対する委員の認識と今後の金融施策の方針が”声明”として発表されるため、株式市場はそれを警戒して上昇しづらくなることがあります。
なお、上記の日程は米国時間なので、日本時間では開催2日目の深夜(正しくは翌日の午前4時頃)に発表されることになります。
内容によっては、その発表直後に株価が上昇・下落するため、注意が必要です。
3. まとめ
2022年は多くの経済施策が控えているとされ、FOMCやFRB議長パウエル氏の発言にも一層注目が集まることが予想されます。
FOMC開催直前~当日は市場の様子を見つつ、慎重な判断をしていきたいところです。
記事の内容はあくまでクロの考え・判断を中心に構成されているため、投資の際はご自身の判断の上、自己責任で行ってくださいますよう、お願いいたします。
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